編集後記


2002年07月22日(月)

特異小惑星 2002 NY40

8月18日に地球に約54万キロメートルまで接近する可能性があります。ニアミスと言っていいんですが、月よりも遠い。

この小惑星は7月14日に発見されました。最接近の1ヶ月前です。万が一、地球に衝突する小惑星が発見されたとき、衝突回避対策をとるには、衝突よりもずっと早い時点で発見することが必要です。小惑星の大きさ次第ですが、おそらく一ヶ月前ではとうてい間に合いません。

6月14日に地球から12万キロメートルの距離を通過した2002 MNの発見は最接近後の6月17日でした。早期発見はなかなか大変です。

「新着情報」6月分を、

ようやく別のページに移しました。

万有引力の正体??

このごろ、Open Directoryに続けて2つ、似たようなテーマのサイトが掲載依頼を出して来ました。曰く「万有引力(または重力)の正体は○○である!」という主張のサイトです。

一つ目は、「重力の正体はニュートリノである」というもの。宇宙のあらゆる方向からニュートリノが飛んで来て、すべての天体は常にニュートリノに押されている。ところが例えば太陽の方向から飛んで来るニュートリノは太陽に遮られて地球に届かない、地球から見て太陽の方角がニュートリノの圧力が低いので、結果として地球は太陽の方へ押されるんだそうです。

「太陽もニュートリノを出してるんじゃなかったっけ」という突っ込みはおいておくとしても、これでは、なぜ月が落ちてこないのかという、もっとも基本的な問題に答えられない。

二つ目は、「万有引力の正体は真空の圧力である」です。万有引力は空間(この人は「真空」と言ってますが)の圧力だ、という説は、昔からある有名なトンデモ学説だそうです。私の周囲にも唱えていた人がいます。これも、たとえば水圧のかかった海中に2つの物体を沈めても物体同士は引き合わないことから、間違いだと分かります。それにやっぱり「空間の圧力」では、月が落ちて来ないわけを説明できない。

この二つ目の方はなかなかに飛んでます。この人、すべての物体の間に引力が働いているというのが信じられません。引力は物体の質量と距離で決まるというのを、砂粒の一つ一つまでが距離を計測する装置を持っていて瞬時に引力を調整しているとでも言うのか、などと言い出します。磁力などに置き換えて考えれば、この論理自体が明らかにおかしいとわかると思うのですが。

さらにこの人、安定な元素はこの世に存在しないと思っているようです。鉛はウランなどに自然に変わると思っていますし(逆だ、それは)、水素は勝手に核融合を起こしてどんどん重い元素に変わると思っているようです。そういう核反応がどんどん起こっていて、その時に出るエネルギーが真空の圧力を生み出すエネルギーだとか。すごいね。

この2サイト、他に適当なカテゴリがないか調べてみたのですが無さそうなので、ばっさりボツにしました。もったいないけど、と学会あたりの見解によれば、この手の説はそれほど珍しいものでもないらしいので。トンデモ? この程度の飛び方で「トンデモ」扱いするのもねぇ。


2003年07月22日(火)

「eメール」じゃなくて「クーリエル(courriel)」

あ、いいなあ、お洒落で。私も使おうかな。一人で使ってても意味が通じないか。

で、これで「おお、そうか、Courier-IMAPのCourierとは『手紙』という意味だったのか」と一瞬納得したのだけれども、よく見たら r の 数が違う。courier は「急使」という意味の立派な英語でした(^^)


2004年07月22日(木)

打ち水大作戦2004

ただのにっきより。気温があとちょっとで40度というところまできた彼の地においては、少々水をまいたところで、文字通り「焼け石に水」ではないかなどと思ってしまうのは、私が風流でなくなってしまったということなのでしょうか。

でも東京の人全員が一斉に打ち水をしたら確かに何かが起こるかもしれない。

去年もやったのね。


2005年07月22日(金)

星メロ アウォード2005 (2)

ということで、ノミネート作品に応募しました。

ノミネート作品の決定は31日まで。本投票はスターウィーク期間中だそうです。

。。。誰のどの曲に決まってもいいけど、あの2人組だけはやめてほしい。*1

*1 物議を醸しそうなので塗りつぶしています(バレバレやけど^^)

google moon

うーん、なにかんがえてんだかわからん(^^)

tdiary-2.0.2

変更したので投稿テスト

削除

「望遠鏡日記」に書く方を間違えてこっちに書いてしまいました。update.rbへのリンクを表に出してないので気をつけないと。

削除2

削除するとRSSがおかしくなる。


2006年07月22日(土)

日本列島は沈没するか?(早川書房)

via 松浦晋也さん。か、買います。。。
何十年も前のSFをなんでいまさら。。。」などと言っているようではいけません。いや「いまさら」どころか、結構タイムリーな話題かもしれない*1
震災以後、「なんか地震、多くない?」って思っている人は多いのでは? 多く感じられるのは、単に観測と広報の体制が整備されたから(つまり今まではわからなかった/知らなかっただけ)かも知れません。でも現実に、日本でも世界でも大きな地震が時々起きて被害が出ています。沈没はさすがにありえないでしょうが、いま地面の下で何が起きているのか、気になっている人は多いはず。だいたい、地震や火山活動で命を落とす確率の方が小惑星の衝突確率よりもはるかに高い。
これを機に地球物理に興味を持つのもいいでしょう。なんといっても最も身近な惑星のことなのだから。

*1 映画自体の評価は、私は見てませんのでできません。

花北観望会

少々以前の話になりましたが、この日は私は大阪で昼日中から泡盛を飲んでいました。観望会の時間には帰り着いていたような気がしますが、望遠鏡を積んだ車を運転していくわけにもいかず、手ぶらで電車で駆けつける元気もなかったと思います。

次回は9月16日だそうです。今度は行かなきゃ。

明石へ

予定されていた、某会のBBQ観望会が延期になり、時間ができたので明石市立天文科学館へ。プラネの番組は宇宙観光旅行がテーマです。JTBあたりが宇宙旅行を商品として実際に取り扱っているとか、今年の9月には日本人初の宇宙観光旅行者が誕生するとか、そこまで踏み込んでくれるともっと宇宙旅行が身近に感じられたかもしれません*1
夜の観望会はどうだろうと思っていたのですが、閉館の頃には雲が広がってきていたのであきらめて帰ってしまいました。
家の近くまでくると晴れていたのですが、明石のライブカメラを携帯で確認すると(便利な時代だよ)、べったりと曇っています。安心(?)して帰宅しました。
これで実は晴れていたりしたら、かなり悔しい。
やっとまともに撮れた投影機

*1 費用を考えると依然として身近じゃないんですが

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

いのうえたけし [科学館のエントランスでお顔を見かけたのですが、その後帰られたんですね。たしかにべた曇でした。たしかにJTBや日本人宇..]

(ふ) [Sさんには「観望会参加します」って言っちゃってたんですけどね(^^; ]


2007年07月22日(日)

野外天体観測会(7/21〜7/22)

今年の夏の野外天体観測会はさじアストロパークでした。2005年以来2回目の利用です。

が、しかし。。。。

霧の天文台

霧の天文台
天文台が霧にまかれても全然うれしくないんですけど。。。「この梅雨最後の雨」だそうで、朝から悪天候でした。だいたい、星を見に行くのに傘を持っていくなんて。。。

往路のバスは途中激しい雨の中を抜けていきます。到着した時も霧のような細かい雨が降っていました。

セレス観測所

セレス観測所

今回はサブ天文台(コテージ)も借りていました。セレス観測所はサブ天文台で最大の40センチドイツ式反射があります。他の人はペンションに部屋を割り当てられましたが、私を含む6名はこちらの部屋が割り当てられています。晴れればこのコテージがメインの活動拠点になる予定でした。

ミカゲ製40センチ望遠鏡

焼き肉

星は見られそうにないのですが、それなら他の事を楽しめばいい、ということで、夕食です。前回同様、バーベキューです。

焼き肉の食材
結構ボリュームがあります。これで大人6人分ですが、充分満足できる量です。

観望会とその後

本当なら、借りた小型望遠鏡やサブ天文台、それにメイン天文台の103センチ鏡で、一晩寝る暇もないところでしたが。

悪天時の企画ということで、観望会は、まずクイズ。それから103センチ鏡の見学という段取りになっていました。

クイズの一問目は、「月の大きさはどれくらいか」でした。ですが、いくらなんでも選択肢が多すぎます。いろんな大きさの月の絵から、各々これと思うものを選べ、というのですが、何十枚もあります(^^) こりゃわからん。

クイズの後は103センチの見学です。2年ぶりの対面です。

103センチ鏡
やっぱり大きい。接眼部の長い筒*1はここが最初に取り付けたそうで、これがあると望遠鏡がどこを向いていても大人から子供から車椅子の人から楽にのぞけます。こういうのは大事だと思います。光路上にあまりいろいろつけるのを嫌う人もいるでしょうが、覗けない望遠鏡は存在しないのとおなじですしね。

見学のあとは、最近恒例の懇親会。他の人が泊まっているペンションの一室に大勢集まりました。私は板垣さんのピーナッツを差し入れ。

夜も更けてコテージに戻ると、ドームが開いています。どうも一瞬星が見えたようです。でもその程度ではあまり期待できないのですよね。しばらくねばってみましたが、結局また雲が厚くなり、あきらめました。

*1 「ワンダーアイ」というそうです

2日目

まず、プラネタリウムの見学です。40席程度のこじんまりしたドームで、前半は星座解説、後半は自動番組です。

プラネタリウム

自動番組は「天の川のひとしずく」。この番組はアクアマリンのファンならうれしいのでしょうね。

次に工作です。いくつかの中から選べます。望遠鏡は前回購入したので、今回は分光器を作ってみました。

分光器
完成した分光器。紙の筒の一方をスリットを開けた紙でふさぎ、もう一方は中央に四角い穴をあけてフィルタを貼った紙でふさぎます。

分光器(改良)
ふくださんによる改良。ありあわせの紙でスリットをより細く。スペクトルの解像度が上がっていい感じです。

最後にクイズラリー。「耐久」とついているように館内全体を走り回って全40問です。そんなに難しくはないのですが(たいてい、展示をよく見れば答えがある)、なかなかやりごたえがありました。で、これをやると、展示を一通り全部見てしまうのですよね。よく考えてあります。

最後まで悪天候のまま、明石へ帰還しました。


2009年07月22日(水)

皆既日食観測成功

(7/26投稿)

北硫黄島の東海上、北緯25度18分、東経142度01分。11時25分~32分頃(位置および時刻はふくださんより)、ふじ丸船上にて。
第3接触時のダイヤモンドリング
第3接触時のダイヤモンドリング


当日の朝

(7/27作成)

前後しますが、当日の様子を。

航海2日目の夜から雲が切れはじめました。当日は朝からとても素晴らしい晴れ空。

北硫黄島
北硫黄島です。ついに到着しました。噴煙が上がっているように見えますが、たまたま雲が重なって見えているだけです。

日の出の時刻を寝過ごし、外に出てみると、「グリーンフラッシュを見た!」と興奮して話している人に遭遇。しまった・・・・

カツオドリ
船首付近にはカツオドリが群れをなしていました。船に追い立てられてトビウオが海面から飛び上がってくるのを狙っているのです。

トビウオが飛ぶところ、初めて見ました。写真には撮れず。

風もなく、波もとても静か。べた凪です。話では、この時期の小笠原沖はべた凪が多いとか。絶好の観測日和です。期待が高まります。

 

集結

本土を離れて初めて、2隻の船が視界に入りました。


「ぱしふぃっくびいなす」。船尾方向に見えました。21日の午後ぐらいから後方にいて、夜になってから「ふじ丸」を追い抜いて行きました。いつの間にかまた後方に下がっています。

「ぱしふぃっくびいなす」は本当はトカラ方面へ向かう予定だったのが、天候を見て急きょ北硫黄島方面へ進路を変更したとのこと。


おそらく「おがさわら丸」。右舷前方にいました。

このほか、食が始まるころに、もう2隻が姿を表します。ふじ丸を含めて合計5隻が、北硫黄島近海に集結したことになります。

また、ずっと北の、母島の南海上、ぎりぎり皆既帯に入るあたりでも、「ははじま丸」をはじめ何隻かの船が観測していたとのこと。

観測準備

ふじ丸は大きな船ですが、500人が一度に観測できるほどの大きな甲板はさすがにありません。いくつものグループに分かれて、船内各所に散ります。

この章は、ふじ丸の船内配置と照らし合わせながらご覧ください。

プールデッキ
私たちがいたのはここ。プールデッキです。豪華客船といえばプールです。

プール

水着があれば泳ぎながら日食観測とか(してませんけど)。熱中症対策にもなった?

ただ、海水なので・・・・機材がさびてしまいそう・・・・

なお、ここは船内で最も高い位置にあります。視界も抜群です。

スポーツデッキ
船尾のスポーツデッキはもっとも広い区画です。もっとも多くの人がここに陣取りました。ただし、目で見る専用のデッキということになっています(といいつつ三脚並んでますけど)。

サンデッキ
そして、日食を撮影するのに燃えている人たちは、ここに展開しました。サンデッキと呼ばれる場所です。プールデッキの前、一段低いところになります。一見視界が狭いように見えますが、太陽はほぼ天頂付近にあるので問題ありません。

船首その1 船首その2 船首その3
船首部分は主にファミリー用の区画です。

トップデッキ
そして、最も視界最良にして、最も過酷で危険な区画。ここは操舵室と船員さんの居住区の屋上になります。

本来、ここは船客の立ち入りは禁止されています。航海用の機器があるうえ、危険だからです。日食観測のために特別に開放していただきました。ここには、西はりま天文台公園友の会を始め、友の会、同好会のグループが陣取りました。私たちも一応、明石市立天文科学館星の友の会として、ここに入ることができたのですが、結局断念した、というのは前日のレポートの通り。

準備完了!

目で見るのが基本方針ですが、おまけのビデオはちゃんと設置しなければなりません。

撮影機材
これが撮影機材。例のロッテの全面協力を得て(?)開発した特製「パイの実」フィルターボックスがいよいよ実戦投入です。ええ、使いますとも、もちろん。

ですが、何か物足りません。そこでこの方に登場願いました。

配置についたブラック

うん、これでよし(^^)。

観測開始

皆既日食の観測は初めてです。以前にも書いたように、目で見ることを主体にして、これにホームビデオを回しっぱなしにするという計画でした。

結果は冒頭でお見せした通り。

船の上なので揺れています。

ただ、波はかなり穏やかでした。

船は皆既帯の中心線上を東方向へ微速前進していました。

食が始まる前、後方には、朝に見た「ぱしふぃっくびいなす」がついていました。しかし、東に進路を変え、視界から消えました(正確には左舷側を追い越して行ったようです)。

前方に小さく船影が現れました。「飛鳥II」です、西回りで世界一周クルーズに向かい、ハワイから横浜へ帰る途中で皆既日食観測という、おそらく最も豪華な観測ツアーです。皆既食の後、右舷でふじ丸とすれ違ったらしいのですが、私は見落としました。

また、観測中、右手の方角から別の客船が接近してきました。「コスタ・クラシカ」というイタリアの客船です。「ふじ丸」と並走した後、前方、「飛鳥II」との間に進んでいきました。

朝、右舷前方にいた「おがさわら丸」は、もう姿が見えませんでした。あとで聞いた話では、北硫黄島の北西海上の皆既帯中心線上にいたとのこと。

コスタ・クラシカ
接近する「コスタ・クラシカ」

飛鳥II
はるかかなたに「飛鳥II」(クリックで拡大。画像が大きいので注意)

ついに見てしまった

私たちのいたプールデッキでは、誰もカウントダウンのアナウンスを行っていません。各自で見当をつけて観測しています。

食が深くなると、なんとなく周囲の光量がおちたのが感じられました。また、暑さも少し和らいでいます。

 

皆既の数分前、船尾方向を見ると、明らかに他の方角より暗くなっています。

金星を見つけ、周囲から感嘆の声が上がります。

アップしたビデオはこのあたりからはじまります(ただし、撮影は第一接触の直後からはじめています)。

第二接触の時間が迫り、液晶モニタや日食グラス越しでは太陽がほとんど消えかけています。

フィルターを外すタイミングに迷いました。

過去に他の人が撮影したビデオ(特に天文科学館で見たオーストラリア日食)などを見てイメージトレーニングだけはしていました。で、イメージしたぐらいのところで、「えいやっ!」で外しました。

するとあっさりダイヤモンドリングが・・・・・あまりにあっさり現れたので、きょとんとした声が録音されてしまいました(^^;)

ここで肉眼で見上げてみます。



見えた! ダイアモンドリング!!!

でも、まぶしい・・・・

光が収まるとコロナが広がります。

周囲から歓声と拍手が沸き起こります。私も手を叩いています。

皆既中の水平線

双眼鏡で見た太陽は、まっ白いコロナが刷毛ではいた周囲に伸びていました。

太陽のすぐそばに水星が見えます。シリウスやカノープスまで見た人もいるようです。

だんだん船尾方向が明るくなってくるのに気がつきました。

やがて、太陽の一方の端が明るさを増します。

肉眼で見ていたら、「赤い!赤い!」という叫び声に、あわてて双眼鏡を手探りしました。でも間に合わないと判断、その瞬間、またダイアモンドリングが出現します。

ここでまた拍手が沸き起こります。

終わった終わった、いやあすごかったね、という雰囲気が広がります。

まだ後半の部分食が残っているんですが、終わった感ありありです。

やがて感動に包まれた人々は三々五々引き上げていき、最後の最後には我々明石組だけが残りました。私ももう撮っていなかったけど(^^;

ダイヤモンドリングの見え方は新しい発見でした。

ダイアモンドリングは、ビデオや写真では結構長く継続しているのですが、目では本当に一瞬の現象です。

第二接触で、ビデオでダイヤモンドリングが現れてから、実際に肉眼で見え始めるタイミングまで相当間があるのがわかります。(私が、「あ、ダイアモンドリング・・・」とつぶやいたのは肉眼ではなく液晶モニタを見てのこと)。

第三接触では、すぐに光が強烈に強くなり、直視できなくなります。

そして、皆既中の太陽の見え方。

最近、がしがしに画像処理して、コロナの流線などとても細かく写っているんだけど、なんか、書いたみたいなウソ臭い画像を見ることがあります。

でも、実はそれが最も実物に近いです。

また、結構白黒っぽいイメージがありますが、私は白と黒と青黒に感じました。

ウソ臭い真黒い太陽が、まっしろいコロナを放って、青黒い空に浮かんでいるのです。まるで現実感がありません。誰かが書いたみたい。

そしてなにより、皆既になると、あたりの様相が一変するのです。頭上に非現実的な(現実なんだけど)太陽があって、青黒い空に星、水平線はぐるりと「夕焼け」、ひんやりとした空気。これが陸地なら鳥や動物が騒ぐのでしょう。皆既日食は見るものではなく体感するものでした。ものすごい体験をしました。

去っていく「コスタ・クラシカ」
去っていく「コスタ・クラシカ」

いつもの三人組 ブラック星博士と黒い太陽
この人たちも日食を楽しんだことでしょう。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

山崎 [当日の興奮が再び思い出されました。Doctor Blackstarも今回ばかりは改心しShigosengersと共に..]

むらっち [克明な記録をありがとうございます まるで私もこの場にいたような臨場感を感じました 日食の日から1週間経ちますが いま..]


2011年07月22日(金)

「星なかまの集い」準備開始

実行委員会最初のミーティングを開きました。第2回はここから準備スタートです。

第1回は西はりま天文台公園でしたが、第2回は姫路市内で開催することにしました。開催地をもっと遠方へということも考えていたのですが、もう一度、こちらで開催してノウハウを溜めることにしました。世話役も第1回のメンバーが一部入れ替わっての構成です。

今回は天文台・科学館などの天文施設での開催ではありません。実はもともとこだわっていませんでした。一方、施設のスタッフで、実行委員に残っていただいた方もおられます。

ところが、会場の確保にやや手間取ったため、1日目と2日目の会場が異なる事になりました。どうなることかと思ったのですが、ミーティングで、早くもいい感じの企画案がまとまりました。まだ確定ではありませんので詳細はそのうち。

参加意向の方で、「ああすればいい」「こんなのやってくれ」という希望があるかもしれませんが、それはまた詳細を公表してからでお願いします。既に盛り込み済かも知れませんので。たとえば街角観望会やったらどうかとかね・・・(^^)

なお、申込に関しては、団体もWebフォームでの申込となりそうです*1。入力項目も前回よりずっと簡素になるでしょう。1日目は定員が厳しそうですが、2日目はあまり気にしなくてよさそうです。

*1 第1回も全部Webフォームだったら受付事務は楽チンだったのですが、団体はUIが使いにくくなりそうだったのでやめました。もっとも、FAXも面倒でしたが。


2012年07月22日(日)

京都ミーティング

金環日食限界線研究会のミーティングが京都市立洛陽工業高校でありました。22日、23日の2日間で、22日は主に地域グループ、チームR、チームMの報告、23日はチームBの報告です。私はさすがに23日は仕事なので、自分と直接関わりのある22日のみ出席しました。

チームR(日食メガネによる等倍観測での限界線付近での見え方)は、もちろんまだ解析途中ですが、とてもいい結果が出てきています。チームのコアメンバーによる基本的な解析方法は、限界線と各観測地点の距離を測り、距離ごとに、金環に見えた報告の割合を求めるものです。これを距離を横軸、割合を縦軸にしたグラフにして、限界線の外から内へたどってみると、最初はほとんどゼロだった割合が、相馬-早水線で一気に、ほとんどの人が「金環になった」と報告した割合になります。*1

すると、マスコミあたりは「相馬-早水線がNASAに勝った」みたいな取り上げ方をしそうですが、ミーティング出席者の間では「それはちょっと違う」というのが大方の認識です。そもそもパラメータが違う=限界線の定義が違うわけで*2

実は、相馬-早水線のすぐ外側の数キロの範囲でも、「金環に見えた」割合が高くなっています。実はあまり綺麗なグラフにはなっていません。NASAの限界線あたりから割合が高くなるようです。いわゆる「かすり日食帯」になるでしょうか。

いくつかの地域グループの発表でもいい結果が出ていますが、これらも含めて、報告には、観測者のバイアスが存在する可能性(たとえば限界線が通る位置を事前に知っていることの影響、一緒に観測した人の言動の影響=たとえば学校で先生が「つながった!」と叫んだら生徒の報告にどう影響するか=)や、精度の悪そうなデータの扱い(綺麗な結果に合わない報告を除外するのが適当かどうか→どんな観測でも避けられない事。除外したデータについて、なぜ除外したか明確な理由が必要)などの課題もあり、これらについて深くて熱い議論がかわされました。

*1 グラフ載せろよと言われそうですが、載せられるグラフが手元にありません。それにまだ暫定ですし。

*2 NASAの限界線では、計算上もビーズが連なった状態に見えるはず。


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星を見る、本を読む、そこらを歩いてまわる・・・→詳しく

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