8月18日に地球に約54万キロメートルまで接近する可能性があります。ニアミスと言っていいんですが、月よりも遠い。
この小惑星は7月14日に発見されました。最接近の1ヶ月前です。万が一、地球に衝突する小惑星が発見されたとき、衝突回避対策をとるには、衝突よりもずっと早い時点で発見することが必要です。小惑星の大きさ次第ですが、おそらく一ヶ月前ではとうてい間に合いません。
6月14日に地球から12万キロメートルの距離を通過した2002 MNの発見は最接近後の6月17日でした。早期発見はなかなか大変です。
ようやく別のページに移しました。
このごろ、Open Directoryに続けて2つ、似たようなテーマのサイトが掲載依頼を出して来ました。曰く「万有引力(または重力)の正体は○○である!」という主張のサイトです。
一つ目は、「重力の正体はニュートリノである」というもの。宇宙のあらゆる方向からニュートリノが飛んで来て、すべての天体は常にニュートリノに押されている。ところが例えば太陽の方向から飛んで来るニュートリノは太陽に遮られて地球に届かない、地球から見て太陽の方角がニュートリノの圧力が低いので、結果として地球は太陽の方へ押されるんだそうです。
「太陽もニュートリノを出してるんじゃなかったっけ」という突っ込みはおいておくとしても、これでは、なぜ月が落ちてこないのかという、もっとも基本的な問題に答えられない。
二つ目は、「万有引力の正体は真空の圧力である」です。万有引力は空間(この人は「真空」と言ってますが)の圧力だ、という説は、昔からある有名なトンデモ学説だそうです。私の周囲にも唱えていた人がいます。これも、たとえば水圧のかかった海中に2つの物体を沈めても物体同士は引き合わないことから、間違いだと分かります。それにやっぱり「空間の圧力」では、月が落ちて来ないわけを説明できない。
この二つ目の方はなかなかに飛んでます。この人、すべての物体の間に引力が働いているというのが信じられません。引力は物体の質量と距離で決まるというのを、砂粒の一つ一つまでが距離を計測する装置を持っていて瞬時に引力を調整しているとでも言うのか、などと言い出します。磁力などに置き換えて考えれば、この論理自体が明らかにおかしいとわかると思うのですが。
さらにこの人、安定な元素はこの世に存在しないと思っているようです。鉛はウランなどに自然に変わると思っていますし(逆だ、それは)、水素は勝手に核融合を起こしてどんどん重い元素に変わると思っているようです。そういう核反応がどんどん起こっていて、その時に出るエネルギーが真空の圧力を生み出すエネルギーだとか。すごいね。
この2サイト、他に適当なカテゴリがないか調べてみたのですが無さそうなので、ばっさりボツにしました。もったいないけど、と学会あたりの見解によれば、この手の説はそれほど珍しいものでもないらしいので。トンデモ? この程度の飛び方で「トンデモ」扱いするのもねぇ。