先日は、最遠の銀河団。
102億光年ならもっと遠方の天体が見つかっていたのではと思われると思いますが、「銀河団としては」最遠ということです。
なぜそんなに最遠にこだわるかと言うと、やはり、宇宙誕生のいつの段階でどんな天体が形成されていたかを知ることが、宇宙の進化の過程を理解する上で重要だからでしょう。
昨日はガンマ線バーストGRB090423の話。
Gemini Observatory Releases Image of Most Distant Known Object in Universe
4月23日に発生し、日本の岡山天体物理観測所なども観測を行って、赤方偏移8.2(約131億光年)、宇宙最遠の巨大爆発であることがわかりました(星の情報.jp 5月1日)。ネイチャー誌に掲載されたとのこと。
読めない英語を無理やり読んでいて(かなり読めるようになったと思うのですがまだまだ。ジェミニの方はわりあい意味はつかめた気がします)、気がついたのは、赤方偏移値を大きく扱っていますね。
エイプリルフールでアストロアーツが「光年廃止」のジョークを流した時、「一般向けに分かりやすく説明する時は光年を使う事もあるけど、論文ではパーセクか、超遠方の天体などでは赤方偏移値を使う。どちらも観測から直接導き出せる値だから」と誰かから聞きました(と言う話は当時書いた)。
それに距離と言うのも曲者で、GRB 090423も、「131億光年の距離にある」ということになるでしょうか。でも、天体が発した光が地球に届くまでの131億年の間に宇宙は膨張しているので、この天体は(現存しているという前提で)、「いまこの瞬間」、131億光年先にはないはずですね。
毎月、満月に一番近い土曜日に開催される例会ですが、今月は3日と31日の2回がありました。
3日は私は欠席。あとで届いた活動報告によると、私の日食のCDを紹介してくださったようです。ありがたいことです。
31日は出席しました。オリオン群の出現状況や新天体情報などが話題に上りました。以前から、例会の話題提供に星の情報.jpを活用していただいています。責任重大です。
私の方からは、サイエンスカフェ岡山の案内と11月1日の「ひとはくフェスティバル」での明石の移動プラネタリウム公演を紹介しました。
充実した例会でしたが、二次会の後で、「天文マニアは世事に疎い」と思わされた情けないトラブルがありました。後々尾を引かなければいいのですが。