編集後記


2013年08月03日(土) [長年日記]

ほしとも☆キッズ135「えっ これが宇宙食?!~”宇宙食”を食べてみよう~」

なんとか開催してきました。

以前にもふくださんを講師に宇宙食の勉強会が開催されたことがあって、ほとんどその再現です。ふくださんにはかなり参考にさせていただきましたm(__)m

国際宇宙ステーション(ISS)などで通常食べられている宇宙食は主にアメリカとロシアで開発されたもので、自然とアメリカ料理、ロシア料理が基本になっているようです。

しかしISSには日本をはじめ、アメリカ・ロシア以外の国の飛行士も何人も滞在するようになり、宇宙食のバリエーションを増やす必要から、計画参加国が独自に開発・認証する枠組みが定められています。

日本でも、JAXAが食品メーカーから募集して「宇宙日本食」の認証を行い、現在、12社28品目が認定されています。それ以前にも、宇宙飛行士の希望で特別に日本食が持ち込まれることはありましたが、宇宙日本食は、宇宙飛行士が日常に食べる常設メニューの一部として採用されています。

また、この「宇宙日本食」は伝統的な「和食」に限定せず、日本の家庭で一般に食べられている料理全般が対象になっています。

で、この認証された「宇宙日本食」、特別なものではなく、普通に市販されている食品がそのまま、または少し手を加えて採用されている例が多いのです。今回はそんな食品を集めて、試食してみようという企画です。「食を通して宇宙を身近に感じてもらおう」というようなことです。

宇宙日本食認証食品のリスト

というわけで用意した食品

受付を済ませた人から、まず粉末緑茶をだし、宇宙食についての説明の後、試食という流れ。

試食のメインになるスペースカレーは、宇宙食用に特別に開発されたものですが、一部の科学館とハウス食品のオンラインショップで購入可能です。市販品はレトルトパックされています。宇宙食と違うのは、この入れ物だけで、製法、味、内容物とも全く同じとのことです。

トマトケチャップとマヨネーズに至っては、写真を見る限り、市販のパッケージそのままです。

そのまんまの、マヨネーズとケチャップ

と言いたいところですが、実際に宇宙に行っているのは、写真を見る限り、小さいボトルタイプのものですね。

カレーをかけるご飯の方は、市販されているとはいえなじみは薄いかもしれません。非常食などに使われるアルファ化米で、お湯を加えると普通に炊いたご飯と同じような状態に戻ります。

お茶を淹れたりアルファ化米を戻すお湯は天ボラ控室からポットを借りてきて沸かしました。カレーの温めは、湯煎すると湯気で火災報知機が反応しかねないことから、こちらも控室から電子レンジを。ただし、ISSには電子レンジはなく、ヒーターで温めるようです。

ちょっと時間が余ってしまったり、予算をオーバーしたりしてしまったのですが、評判は上々なようで、どこにでも売ってそうな食品がそのまま食べられているということに興味を持っていただいた人が多かったようです。

この写真はアルファ化米を戻した白飯。

戻す前は干からびたご飯みたいでしたが(もっと見栄えはいいか)、普通に炊いた炊き立てのご飯のようです、


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