編集後記


2013年02月17日(日) [長年日記]

講演会「アジアの星

このごろ(この頃だけか?)、週末はいつも天文科学館にいるような気がします。

今日は講演会「アジアの星」。講師は和歌山のかわべ天文公園の古屋昌美さん。日本やアジアに伝わる星のお話がテーマです。

お話は、日本の八重山諸島に伝わる「むりかぶし(すばる)」にまつわる伝説からはじまります。むりかぶしが琉球王朝の圧政に苦しむ八重山を治め、島の人々に季節と農作業の時期を知らせた結果、作物が豊かに実るようになり、人々が楽に暮らせるようになった、人々は畑からの帰りに「むりかぶしゆんた」を歌いながら、むりかぶしへに感謝したというお話です。

また北斗七星が、欠陥住宅に起こった親父が鉈を持って大工を追いかけ、さらにその父をとめようと息子が追いかける姿である、というユーモラスなお話しなどがあり、最後は日月食を起こす羅睺と計都、この2星に日月と惑星を含めた九曜が日本に伝わった話へと進みました。

九曜の話で、日本の寺院などにある星曼荼羅がお客さんの興味をひきました。紹介されたものは普段公開されていないとのことですが、北斗七星に十ニ宮まであり、十ニ宮を表す各星座の絵にも質問が飛びました、

古屋さんは、世界天文年に始まった、アジア各国の星の伝説を書籍にまとめる「アジアの星・プロジェクト」に参加されています。プロジェクトの成果がようやく書籍として出るとのこと。発売日は未定ですが、春ごろのようです。


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