今日は、落胆、興奮、悲嘆、感動という感情が複雑に入り混じった一日でした。
さんざん報道もされましたが、アイソン彗星は近日点通過時に核が崩壊した模様です。通過後に姿を見せたのが確認されていますが、すでに近日点通過直前には彗星として「死んで」しまっており、通過後に現れたのは残骸と考えられています。あまり明るくもならず、早くに消滅するでしょう。
大彗星の目撃者にはなれませんでしたが、一喜一憂しながら追いかけていく彗星の楽しみを充分に味わいました。たった一日、望遠鏡越しだけど、自分の目で見ることもできたし。できれば肉眼ですごい姿を見たかったですけどね。
アイソン彗星は、過去に経験した彗星の中で、最も印象に残る一つになったことは間違いありません。ネット越しにではありますが、一市民の立場で、彗星の近日点通過にほぼリアルタイムで立ち合い、専門家たちのその場その場での考察に触れ、そして、ネット越しにではあるけどたくさんの人と共有できました。そのような彗星は過去にありませんでした。一方では情報の錯綜を生みましたが、それもまた、この現象の性格を表しています。
彗星というのは短期間で劇的かつ予測困難な変化をする天体で、私はそれが面白いと思っています。もともと私は、いつもいつも彗星を観測しているわけではないけど、10等を切ったら明るいと感じ、予想通りか否かより、時々刻々の振る舞いの変化に注目する方です。たぶん軽度の慢性彗炎患者なんでしょう。
で、実は、まだ終わってなくて、12月の早い時期にもしかしたら写真に写るかもしれませんね。さすがに街中からは無理でしょうが。