明石市立天文科学館星の友の会の今年度第2回例会
内容はこんな感じでした。
恒星原板(レプリカ)の制作について
長尾館長のお話。長寿日本日本一あたってなにか記念品を作りたい、過去十数人しか直接見たことのない恒星原版*1はどうだろう、と考え付いたのがきっかけとのことですが、1枚あたり数百の恒星の穴を正確にあけたレプリカを1000枚も製作する途方も無い作業に悩んでいたところ、レーザー加工でやってくれる業者があるとわかって実現にこぎつけたとのこと*2。
発表では、何度か作らせた試作品も順に見せていただきました。試作を重ねるごとにだんだんらしくなっていきました。後で聞いた話では、原版レプリカの設計図の星の配置は、投影機の設計図をスキャンして余計な線をフォトショップで消したとのこと。恒星の等級に対する穴の大きさの細かい指示もあります。大変な苦労でレプリカが完成したことが伺われました。
2012年南紀金環日食紀行Yさんのお話。中心線付近での観察をもくろんで和歌山県新宮市まで出かけていった話です。現地での金環にかけたプロポーズイベントや、当日の観察の様子などを話されました。
パタパタ漫画風金環日食ほか
Kさんの発表。金環日食の連続写真を数百枚撮影され、これをつないで動画にしてみたというお話でした。いわゆる美速度撮影です。
同じ手法で夜の星空の動画を作ってみたり、動画でなく数百枚コンポジットして星の軌跡を表現してみたり、ということも試みられたとのこと。
いずれも盛んに行われている手法ですが、何かで見知ったというわけでなく、独力でそれらの技法にたどり着かれたということにびっくりでした。
「ドイツ博物館/グリニッジ天文台/パリ天文台」訪問記
Oさんのお話。新婚旅行で訪れられたとのこと。ドイツ博物館にはカール/ツアイス・イエナ社のプラネタリウムの第一号が展示されています。それを見るのが最大の目的だったそうです。事前によく調べて、アクリル越しに撮影する工夫をいろいろされてたくさん写真を撮られていました。もっとも、現地でのこの投影機に対する関心は全然低いようです。
この後、予定では観望会のはずでしたが、昼間西天だったものが夕方から雲が増え、例会の最中、ドームを激しく叩く雨音が響いて来ました。残念ながら観望会は中止となりました。