編集後記


2010年06月13日(日) [長年日記]

子午線通過証

小雨の中、午前中は明石公園の時のウィークに行ってきました。

入り口で並ぶこと数分。子午線通過証をGET。

これが後日組み立てた通過証。「え、組み立て?」と思うかもしれませんが・・・

前から思うのですが、もはや通過「証」ではありません。

岡山藩鉄砲隊

時のウィークの目当ては岡山藩鉄砲隊の演武でした。実は未だ見たことがありません。

初めて見る鉄砲隊。さすが警備も厳重です。観客との間には学生ボランティアの他に消防隊がずらりと並びます。射撃方向の通路は通行止め。実弾を発射するわけではありませんが、火薬の燃え残りや「おくり」などが飛んでいく可能性があるからでしょうか。

号令のもと、斉射、順射、大筒の射撃などが次々と行われました。大筒というのは、大砲のように据え付けて撃つものではなく、人が構えて撃つものだと初めて知りました。

   

鉄砲隊が引き上げた後、予定ではシゴセンジャーが登場するはずでしたが、この時小雨が本降りに変わっていきました。

実はシゴセンジャーは雨が苦手*1。そのため中止となりました*2

出店でライスコロッケを買っていた私を見てふくちんさんに驚かれてしまいました。ジャガイモコロッケでなければ大丈夫なのです。ついでに言えばジャガイモは大好き。それがコロッケになった途端どうしてあんな・・・(以下自粛*3

*1 もしかして明石市の最高機密だった?

*2 結局シゴセンジャーは天文科学館に登場したという話ですが

*3 これ以上言うと日本国民の99.99%を敵にまわしてしまう

時の記念日特別講演会「時の記念日のおはなし」(明石市立天文科学館)

鉄砲隊の演武に集まったほしとものメンバーといったん別れて単独行動。昼食をとり、しのつく雨の中を天文科学館へ。あめはしっかりと降っているけれども、風があまりないので、歩くのはそれほど苦ではありませんでした。

天文科学館は盛況。整理券をもらい、ドームへ。現在のテーマでは3回目ですが、毎回解説者が違うので、それぞれに楽しめます。

終わるとすぐ次の整理券を確保。次の回は時の記念日特別講演会が予定されていました。

6月10日は時の記念日、そして明石市立天文科学館の開館日です。

時の記念日は、天智天皇が水時計で日本で初めて時を知らせたという故事にちなみ、1920年に制定されました。今年で制定90年となります。制定のきっかけとなったのが同年に東京教育博物館(現在の国立科学博物館)de 開催された「時の展覧会」でした。90周年の今年、時の展覧会をしのぶ特別展が天文科学館で開催されています。

今日の講演会は、国立科学博物館名誉研究員の佐々木勝浩先生を講師に招いて、時の記念日制定の経緯などをお聞きする内容でした。

ところが、困ったことに、私はあまり覚えていず・・・どうもなんとなく体調が悪く、頭が重くて疲労感が強くて。雨に当たったのが良くなかったか?

「はやぶさ」地球帰還の夜

すでに何日も前からネットでは盛り上がりが高まっていましたが、「はやぶさ」がついに帰還しました。

公表された予定は以下の通り。

  • 13日 19時51分頃:カプセル分離
  • 22時51分頃:カプセル再突入

また、突入直前、15時から16時頃、「はやぶさ」は日本から見てほぼ天頂付近を通過していきます。暗くなってから、西に移動した「はやぶさ」を観測出来る可能性も。静止衛星より暗いようなので、それなりの観測機材は必要ですが。

外出の間もPCを持参して時々状況をチェック。夕方に入り、まずレモン山天文台が観測に成功したという情報が入ります。続いて、すばる望遠鏡、Canada-France-Hawaii 望遠鏡も観測成功。

情報ははもっぱらネット、とりわけTwitterで。自分が得たものは極力「星の情報.jp」にも反映する心づもりでした。

しかし「星の情報.jp」、現在の編集システムにしてから、一日に何度も新着を載せるのがやりにくくなりました。ともかく無理やり載せていきます。

映像による中継は、JAXAおよび協力サイトによる管制室の中継、現地では、ニコ生と、和歌山大の尾久土さんのチームの2チームがライブを敢行と聞いていました。NASAが航空機による追跡を行う情報も。しかし接続を試みたものの、どれも繋がらない。「はやぶさ」特設サイトも重い。どれもアクセスが集中している模様。Twitterも時々重い、これはサッカーの影響か?

20時すぎ、カプセル分離成功の情報。

試行錯誤の上、21時30分ごろ、管制室のライブに接続することに成功。 さらに和歌山大にも接続成功。ニコ生も、ミラーサイトの情報が流れ、22時30頃接続に成功しました。用心のため、3サイト全部異なるブラウザで開き、TwitterはSaezuriで読み・・・ああ、もう2面ぐらいモニターが欲しい。

その22時30頃、管制室ライブで突然拍手が沸き起こりました。後で流れた情報では、可視時間が過ぎ、「はやぶさ」との通信ができなくなったとのこと。7年に及ぶ「はやぶさ」運用管制の終了の瞬間でした。

再突入の予定時間が刻々と迫ります。ニコ生と和歌山大両方の映像を注視。時間来た。ニコ生で空に閃光が。再突入確認!

続いて遅延していた和歌山大でも、現地の歓声とともに火球が出現。

おかえりなさい。

カプセルからのビーコンが受信出来ているとの情報。1時間半後、回収班がヘリからカプセルを目視確認の情報。恐ろしいまでに順調です。

再突入について、TVでの生中継が無いことに非難が沸き起こっていました。たしかに残念だけど、TV局といえども実行するのは大変かもしれない。ネットでのストリーミングとは技術が根本的に違い、この種の配信はTVの方が圧倒的に向いているのですが*1、このW杯の最中に放送衛星のチャンネルを確保することや現地への撮影・中継設備の配置、それにかかるコスト、それに対する視聴率の見込み(2,3ヶ月前の時点での見積もりで)などを考えると、TVの生放送が無かったのは無理もないかもと思います。

それでもNHKが、日付が変わった1時のニュースで流すという情報が流れました。それを視るまでは寝られません。

時間はすぐにやってきます。小さな光点がみるみる明るく大きくなり、バラバラに分解され、消えていきます。その中の1個、少し下寄りに別れた光点だけは変わらずそのまま飛び続け・・・これが回収カプセルでした。

言っちゃなんだけど、NHK、見事な映像でした。ありがとうございます。視聴料払います。

ネットで再突入の映像を見た後、私は静かに南の窓を開け、一人、リポDで乾杯しました。

*1 現在のネットでのストリーミング技術がどのように進んでいるか実は詳しくないのですが、ユニキャストでやっているなら、不特定多数への配信は出来ない。


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