編集後記


2009年05月30日(土) [長年日記]

兵庫・大阪の新型インフルエンザ感染者数の推移

大阪府   兵庫県

取扱注意。このグラフに使用したデータは公開情報です。データ自体は問題ないと思いますが、数字をいじくって分かった気になるのは危険でしょう。

とはいえ、人の言うことに一喜一憂するのではなく、自分自身で、物事を判断できる能力は磨きたいと思います。

5月29日までの厚生労働省の報道発表資料から人数を拾いました。気をつけていただきたいのは、あくまで「この日に報告された人数」であるということです。「この日の患者数」でも「この日発症した人数」でもありません。

たとえば、28日に報告された尼崎市の報告の発表には症状の経過も記載されていますが、23日ごろに咳や鼻水などの症状があり、25日に検体が検査機関に送られたとあります。

したがって、もしも今、この瞬間に発症者が急増していたとしても、このグラフに現れるのはもう数日後ということになります。自分の住む地域の発生が発表された時点で、あわててももう遅い、ということですね。

感染が報告された地域は日本中に広がりつつありますが、29日12:00時点の感染者数によれば、兵庫・大阪を除けば限定的、散発的な感じです。世代別では10代が圧倒的。

兵庫・大阪だって、学校の集団感染とその周辺を除いて限定的。560万人の兵庫県民のうち560万人は感染していません。感染が明らかになった人も、明らかになった時点でほとんど快方に向かっている。

だから、次のようなニュースを見ると極めて腹立たしい。

でも、そういう人たちって、正しい危機評価ができていないわけで、いわゆる非常時には、こういう人たちと一緒にいないほうがよさそうだ。

ともかく、第一波はこんなものでしょうか。

南半球が気になる。

そして、懸念されている南半球の状況ですが、すでに報道されているように、オーストラリアの感染者数が増えています。

26日は19名。→WHO | Influenza A(H1N1) - update 39

29日付リリースでは、147名。→WHO | Influenza A(H1N1) - update 41

これが、こちらが寒くなるころ、第二波としてやってくるのでしょうか。


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