倉敷科学センターでサイエンスカフェ岡山の番外編でした。
ゲストは祖父江真一さん。「かぐや」の話。祖父江さんが科学センターに来られる用事があり、せっかくだから講演などやりましょうかということで急きょ決まったものです。
裏話もあって、興味深く聞きました。
「かぐや」の話題といえばHDTVがありますが、他の観測装置のデータは気軽に公開するのが難しい中、HDTVの映像は早くから公開できているので、これは非常に助かっているとのこと。
HDTVで最初に撮影された映像は、月に向かう途中で撮影した地球でした。この映像がはじめて届いたとき、管制室にいた担当者は大変な喜びようだったそうです。その時の管制室の動画を見せてもらったのですが、もうみなさん、喜び爆発といった表情でした。
HDTVカメラは当初の予想を超えて長時間稼働していますが、太陽活動の低下によるところが大きいようです。反対に、太陽活動の低下で充分なデータが得られない観測装置もあるそうで、「かぐや」全体としては痛し痒しというところでしょうか。
「かぐや」は既に後期運用にはいり、来年には高度50キロに高度を下げての観測を行います。そして初夏の頃には、「かくや」を月に還す*1計画になっています。この、月に還す時どこに還すか、簡単には、昼の側に落とす*2か、夜の側に落とすか、が、議論になっているとのこと。
夜の側に落とすのは、地上からの観測を期待してのこと。一方、昼の側に落とす場合、ぎりぎりまでHDTVで撮影を続けて、ものすごく近い月の映像*3を撮れるんじゃないかということ。どちらがいいでしょうということなのです。さあ、どっちがいいでしょうね。
あともう一つ。「かぐや」はハッブル宇宙望遠鏡より大きい。んだそうです。ものすごい巨大探査機なんですよね。