サイエンスカフェ岡山。今回のテーマは「最新有人宇宙旅行事情」です。
民間による商業有人宇宙旅行計画についてのあれこれを、実際に宇宙旅行の業務に携わられている方をお招きして、話を聞きました。
宇宙旅行と言えば、まず最初にはじまったのが国際宇宙ステーションへの滞在。ちょっと値上がりして今は30,000,000ドル。もっと大掛かりな月周回旅行は100,000,000ドル。周回軌道には乗りませんがずっとリーズナブル(?)な価格の弾道旅行は102,000ドル。宇宙にはいかないけれども無重力の体験ができる、無重力体験プログラムは3,950ドル+州税(5パーセント)。
いずれも、日本で宇宙旅行を取り扱っているJTBのパンフレット記載の内容です。「内容については予告なく変更される可能性がある」という、よくある但し書きや、裏面の取次店のゴム印を押す枠など、まるっきり普通の旅行のパンフレットです。これに本物の契約書を見せてもらうと、もはや、宇宙旅行は単なる話題作りではなく、れっきとした旅行商品として成立しているという実感がわきます。たしかに半端じゃなくお金がかかりますが、少し前までは、いくらお金を積んでも宇宙には行けなかったのです。
申し込みはあるのかというと、弾道旅行はすでにJTBにも10件以上の申し込みがあるらしい。
参加者からも、国際宇宙ステーション滞在時のトイレやシャワーはどうなのか、食事は、持ち込める荷物の制限は、保険は、など、非常に具体的な質問が相次ぎました。旅行代金の支払方法(分割払いは可能か、手付金は、キャンセル料は、などなど)の質問も。払えるのか、などというツッコミはしてはいけません。みんな月給100億のセレブのつもりなのだ。
さて、申込者の動機で一番多かったのは、「地球が見たい」ということだそうです。無重力体験よりも強い動機のようでした。私はわかる気がします。