編集後記


2007年05月12日(土) 飛鳥へ [長年日記]

キトラ古墳玄武壁画特別公開

前述のとおり、キトラ古墳玄武壁画の特別公開が飛鳥資料館で行われている*1ので行ってきました。

11時前に資料館へ到着。75分待ちでした。躊躇なく列に並び、予定(?)通り、12時過ぎに玄武との対面を果たしました。もちろん写真はありません(撮影禁止)。あしからず。

思ったより状態はいいようでした。全身かなりくっきりとしています。照明の加減か、ちょっと蛇の頭が見えにくかったか。亀とどんな表情で見合っているのか良く見たかったんですが。

地下では、大陸や日本の様々な玄武を、起源や変遷などの説明と一緒に展示しています。玄武というと、亀に蛇が巻き付いて、その頭と尻尾が亀の上で輪を作っている姿がおなじみですが、輪になっていなかったり、また、亀への巻きつき方もぐるぐる巻きになっているものなど、いろいろな姿があります。前漢の頃には存在していたことは確実なようですが、その後の三国時代などには中原では一時衰退し、南北朝時代の途中ごろからまた広まっていったとの事。

どうも一番混む時間に行ったみたいで、館を出ると60分待ちに短縮していました。

その後はまた遺跡めぐりです。今回は珍しく同行者がいるので、以前に回ったところ数箇所を案内して回りました。交通手段はバスを利用。当初はレンタサイクルを考えていましたが、駅に着いたところで、バスの一日切符を資料館の入場券付で1000円で売っていた*2ので、これを購入しました。

*1 2007年5月11日〜27日

*2 入館料500円、バス代は橿原神宮前から片道260円(共に大人)、往復しただけで元は取れます。

亀形石造物

玄武を見終わった後、飛鳥寺へ向かおうとしました。時間のタイミングの問題で、直接前を通るバスではなく、一つ東側の道を通るバスに乗り、万葉文化館で降りました。亀形石造物と酒船石は万葉文化館のすぐ側にあります。

亀形石造物
飛鳥資料館の地下に、このレプリカが展示してあります。意外に大きいです。亀の甲羅の部分は人の身長ぐらいあります。実物を見ると大きく感じないのですが。比較物もなく、距離をおいて見ているからでしょうか

酒船石に向かう坂の途中から亀形石造物を見る
亀形石造物は拝観料が必要です。でも、酒船石に向かう坂の途中から見下ろすと丸見えです。

酒船石

酒船石北側の縁
北側は後世に割り取られてしまいました。写真でわかるかな。人の手によるもので、割り取った時の作業の後が石に残っています。割り取られた部分はどこへ行ったんでしょう。

飛鳥寺(飛鳥大仏)

前回は本堂の中には入らなかったのですが、今回は入って大仏様(釈迦如来坐像)を見てきました。

飛鳥大仏
驚いたのは、この大仏様、609年の創建当時のまま現存しているとのこと。もちろん日本最古の仏像です。過去2回火災にあい(兵火ではなく落雷)、その都度伽藍は消失、脇侍もなくなりました。大仏も焼け、あちこち修理されているのですが、しっかりこの場に座り続けられています。なんとなく頭でっかちで面長、親しみのわく仏様です。向かって右から見ると厳しい顔、左から見ると優しい顔だそうで、写真は厳しい方から撮ってしまいました。

ところで、お寺の本堂内は撮影禁止のことが多いのですが、ここではみんな盛んに撮影していました。

金堂基壇跡
金堂基壇跡

西門から甘樫丘を望む
西門から入鹿首塚、甘樫丘

石舞台古墳

石舞台古墳
今日は学生は居ない(笑)*1。ゆっくり眺めて回りました。

古墳を巡る堀
よく見られる写真などでは、露出した石室が強調されて、まわりの様子はあまりわからないものですが、この古墳は巨大な方形墳で、周囲には堀がめぐらされています。

*1 昨年は遠足か修学旅行と思われる大団体がいて大騒ぎだった。

高松塚古墳

高松塚古墳
現状です。と言っても覆い屋に覆われている姿は一年前と変わりません。一年前は裏手をまわる道を歩くことができて、覆い屋の比較的そばまで行くことができたのですが、現在その道は立ち入り禁止になっています。無事壁画の修復がなるよう願っています。


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