編集後記


2015年10月12日(月) [長年日記]

網引駅

北条鉄道網引駅。駅舎は1984年に焼失しましたが、2013年に再建。駅舎内はボランティア駅長による「切り絵教室」が開催されるなど地域住民の交流の場として活用されています(北条鉄道WEBサイトWikipediaによる)。駅のある葛加西市網引町のWEBサイトでも駅の写真がトップに使われているなど親しまれているようです。

北条鉄道の駅は北条町駅を除いてすべて無人駅です。目印の大きなイチョウが目を引きます。周囲は、駅の南に集落があるほかは田んぼが広がっています。

駅のすぐ西は、戦争末期の1945年3月31日に列車れ転覆事故があった現場でした。当時3キロメートル北にあった鶉野飛行場から試験飛行のために飛び立った紫電改がエンジントラブルで北条鉄道の線路そばに墜落、その際にレールをひっかけてずらしてしまい、直後に通りかかった列車が脱線転覆、乗客の死亡11名、重軽傷者104名の大惨事となったものです(紫電改の搭乗員も死亡)。

事故を記録するの立て看板には犠牲者の名前が記されていますが、二歳の子もいて・・・海軍兵も乗車していて3名が亡くなっているのですが「氏名不詳」というあたり、これも当時の事情を表しているように思われます。

思わぬところで戦中の暗い歴史に出くわしましたが、現在の駅はのんびりした雰囲気が漂っています。見学と思われる人もちらほら。


プロフィール

星を見る、本を読む、そこらを歩いてまわる・・・→詳しく

注目リンク

バックナンバー