またまた第一突堤にやって来ました。今日は海王丸一般公開です。
9時30に現地到着、すでに行列ができていました。10時からの予定でしたが、やや早い時間に乗船が始まりました。
今日の主役の海王丸は満船飾がほどこされています。船首から船尾まで、マストの上に信号旗が飾られます。万国旗ではないので注意。
いよいよ乗船です。
続々乗船する見学者の列。
甲板は木製です。毎朝甲板磨きをしてぴかぴかです。
船首
ウインドラスと錨鎖
きれいに巻き納められた策類。いっぱいあって素人にはどれがどれやら。「区別する名札などは一切付けてない。夜間に操作する時など名札があっても見えない。だから全部のロープの役割を頭に叩きこんでおく」と、昨日のセイルドリルの解説で触れられていました。
ウインドラスと錨鎖
乗船してから船首をめぐり、汽走時の操舵室の下から船内に入ります。
見学者で混んでいますが、あまり狭い感じはしませんでした。
実習生の教室兼図書室らしい。
船室。士官級の乗組員の部屋。実習生の部屋はもっと狭いんでしょうね。
再び外へ
海図室。意外に狭い。
無線室。
船内のあちこちにノートPCや液晶ディスプレイを見かけました。PCにはRJ45が刺さっています。練習帆船もデジタルの時代です。そのうちマウスで操船するようになるんでしょうか。ああ、最近の船はジョイスティックでしたっけ。
船尾に来ました。帆走時の操舵室がここにあります。
二重舵輪。船のシンボルといえば錨か操舵輪が思い浮かびます。立派で大きな木製操舵輪です。4人がかりで操作するとのこと。
この写真でも右手にちらっと見えているのですが、操舵輪の両脇に磁気コンパスがおいてあります。
磁気コンパス
真鍮のカバーをはずしたところ。船が傾いてもコンパスの面は水平を保つような仕掛けになっています。
こちらはジャイロコンパス。二重舵輪の左舷斜め後ろの壁にかけられています。磁気コンパスの存在感に比べると、数ある計器のひとつみたいにあっさりと設置されている感じです。
右側は速度計(専門用語でなんていうんだったっけ)、左は舵の向きでしょうか。操舵輪一回転で舵は一度しか動きません。30度動かそうと思うと30回まわすわけです。帆走時は、向きを変えるには舵を動かすだけでなく、風向きが変わるのに合わせて帆の向きも変えなければなりません。進路変更は大仕事です。
ハンドキャプスタン。巻き上げ機です。下側のくびれた部分にロープを巻きつけ、上の穴に棒を差し込んで人力で回します。頭に真鍮の銘板が張ってあります。
時鐘。あるんですね。今でも時を知らせるのに使ってるのでしょうか。
時鐘の下に並んでいる棒が、キャプスタンに差し込むてこ棒だと思います。
メンマストを下から見上げたところ。マストの途中にある見張り台のような台(実際に見張り台だったり、軍艦の場合はそこに狙撃兵が詰めていたりしたのですが)、下側はトップ台、上側はゲルン台です。ゲルン台には「ラバーズホール(臆病者の穴とか初心者の穴とかいう意味)」と呼ばれる穴が開いています。本来は策具を通すための穴でしたが、帆船時代、この穴を通って登ろうとすると軽蔑されました。ただし、日本丸、海王丸では、ゲルン台より上に登る実習生は必ずこの穴を通るよう厳命されているとのこと。
船尾から右舷側をとおり、出口です。初めて乗りましたが、興味深いものがいっぱいで楽しい時間でした。