SPring-8を見学してきました。
施設の一番目立つ(といっても空からでないとわかりませんが)部分である蓄積リング棟(空中写真の右上)に特別に入れてもらえました。
蓄積リングは一周約1.4キロの円形の加速器で、電子がこの中をぐるぐる回っています。この電子がリングの中で強力な磁場で進路を曲げられるときに発生する光を使っていろんな研究をするわけです。
ぐるぐる回っている電子自体の量は、電流の量にしてたかだか0.1A程度だそうです。もっとも、それを80億電子ボルト*1に加速して蓄えておくのに相当なエネルギーがいるわけですが。
蓄積リングの内部です。右手の白い壁の向こうに蓄積リングがあります。ベージュ色の箱形の設備は実験ハッチで、リングから取り出された放射光はビームラインを通ってここに導かれ、解析や実験に使われます。放射光はリングの接線方向に飛び出すので、ビームラインと実験ハッチも、リングの接線方向に突き出すように配置されています。
そういう実験装置の一つ。ダイヤモンドが作れるそうです(^^) 試料を高圧の状態にして、そこへ放射光のうちのX線をあててその状態を観察するのだそうです。
中は広いので、移動には自転車が使われているそうで、そこら中に自転車がおいてありました。
今回は特別に蓄積リング棟に入れてもらえたのですが、実は時々開催されている施設公開の時も入れるようです。入手したパンフレットには、今回入らなかった加速器収納部を見学している写真が載っていました。また、普段でも、事前に申し込めばツアー方式の施設見学ができます(リング棟内は見学室からの見学)。施設普及棟の展示室は申し込み不要で自由に入場できます。
ちなみに、借りたい方、8時間47万円だそうです。
*1 電子ボルトって今ひとつ実感がわかないのですが。
きっと現場では感覚的にわかりやすいのだと思います。< eV<br><br>食べ物の熱量をJではなくCalで表示するのと似たような感じですよね。googleで検索しようとして 8GeV や 1Cal を入力するとJに変換してくれるようです。
あ、ほんとだ、ちゃんと変換してくれますね。