編集後記


2002年11月11日(月) [長年日記]

火事

昨夜遅く、寝付きが悪くて布団の中でごろごろしていると、サイレンの音が聞こえてきた。消防車が何台も家の前を過ぎていった。二階の窓から見回すと、そう遠くなさそうなところで煙がもくもくと上がっていた。知らせで上がってきた母が、火事の方角を見ると、知人の安否を確認するために急いで自転車で出かけていった。

私も出ようとしたが、野次馬にしかならないので残ることにした。窓から見張る。消防車は後からも何台もやってくる。火事はますます勢いよくなった。空が赤く染まった。炎が激しく吹き上がって、近所の家の壁が赤く照らし出された。火の粉も舞い上がっている。しかしそれもわずかの間。見ている間に早くも炎が小さくなった。煙に白いものが混ざるようになり、煙そのものもおさまってきた。

母が帰ってきた。思ったよりも遠い位置だったらしい。知人宅ではない。しかし同じ町内であることには違いはない。 しかも屋根越しに炎が見えるほどというのは、このあたりでは何年ぶりかの大きな火事である。

再び床についた時、最初にサイレンを聞いてから一時間と経っていなかった。

乾燥するわりに火を使うことが多いこの季節、火の始末にはくれぐれも気をつけましょう。


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