発見位置 クリックで拡大 |
R.A. = 14h35m03s, Decl. = -64o06'.4 (2000.0); |
私たちEvent Horizon Telescopeは2020年の基礎物理学ブレークスルー賞を授賞しました!M87の画像化論文の取りまとめ役の一人としてはもうなんか言葉にならないですね・・・一緒に10年近く奮闘してきた同僚や友人たちと分かち合いたいと思います。https://t.co/R2XRx8t9rl https://t.co/4HNDSVGFkg
— Kazu Akiyama (@sparse_k) September 5, 2019
先ほど国民投票で否決されたけど、チリの新憲法案には暗い夜空の保全と宇宙研究振興を謳う条文があったと。憲法はいろいろな観点を含むので総合的な賛否は個別案件の賛否とは違うけど、こういう条文が正式な憲法案として出てくるということに、チリ国民にとっての星空と宇宙の重要性が見て取れます。 https://t.co/dx8d8TfD7c
— Masaaki Hiramatsu / 平松正顕 (@parsonii) September 5, 2022
今年8月31日の満月は、地球との距離が今年の中で最も短い、またその月の2度目の満月、ということで「スーパーブルームーン」として話題になりましたが、この機に両者の定義について。なお、「スーパームーン」や「ブルームーン」を肯定するか否定するかの議論には踏み込みません*1。
まず「スーパームーン」、天文用語でないというのはよく言われますが、定義があいまいというのはちょっと言い過ぎで、ちゃんと定義はあります。
「スーパームーン」は1979年に占星術師のリチャード・ノルが定義しました。その定義は、
(1) 月の遠地点距離と近地点距離の差を求める。(2) (1)で求めた距離の90%の距離を求める。(3) (2) で求めた距離を遠地点距離から引く。(4) 月と地球の距離が(3)よりも短い満月または新月が「スーパームーン」
でした。新月もあるのです。*2
ただ、Xのフォロワーの占星術師さんによれば、「スーパームーン」にオフィシャルっぽい占星術的解釈はない、ということで、占星術でも一般的ではないようです。
一方「ブルームーン」。現在広まっている定義はS&T誌が1946年に間違った記事を掲載し、間違いであるにもかかわらず、そのまま広まってしまったものです。本来の定義では、8月31日の満月はブルームーンではなかった。
本来の定義(春夏秋冬の3か月区切りの季節区分の中に、普段は満月が3回あるところ4回あることがあり、その3番目の月を「ブルームーン」と呼んだ)もあまり古いものではないらしい。
「ブルームーン」という言葉自体は400年以上前からあり、ただ「馬鹿げている」というような意味で、暦上の意味(その中でも特にS&T誌の誤った記事による意味)が本当に広まったのは、ここ30年ほどのこと。
でもまあ、そういう難しい話を怖い顔をして論じあうのは殺伐としていけません。古来より月を愛してきた民族の一人として、素直に美しい月を愛でたいものです。次の満月は「中秋の名月」ですしね。
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