山形県山形市にお住いの板垣公一(いたがきこういち)さんは、口径60センチメートルの反射式望遠鏡にCCDを使って撮った、うしかい座の銀河NGC 5630の画像の中に 16等級の超新星を発見しました。この発見は兵庫県の中野主一(なかのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合に報告されました。
この超新星は 2005dp と命名されました。
超新星は発見時の8月27.48日(世界時、以下同様)に16等ほどで、2日後に板垣さんご自身が確認したときにも同じ明るさでした。8月5日に撮影した画像では、19.0等以下だったそうです。
超新星の位置は、
赤経: 14時27分36.62秒 赤緯:+41度15分15.0 秒 (2000年分点)
です。
この天体は NGC 5630 の中心から、西に1秒角、南に14秒角のところにあります。
今後の分光によるタイプ決定と、光度変化の追跡が待たれます。
板垣さんの発見(独立発見を含む)は通算16個目です。
今年2月6日に発見した2つの超新星、りょうけん座の渦巻銀河 NGC 4617 の超新星 2005ab((国立天文台 アストロ・トピックス (80))とくじら座の渦巻銀河 NGC 941 の超新星 2005ad(同(81))、さらに7月17日、りゅう座の渦巻銀河NGC 4589 に中に発見した 2005cz (同(120))に続き、今年になって4つ目の発見です。
参照
2005年8月31日 国立天文台・広報室