板垣さん、エドガー・ウィルソン賞を受賞

 山形県山形市の板垣公一 (いたがきこういち) さんが、2009年のエドガー・ウィルソン賞 (The Edgar Wilson Award 2009) を受賞することが決定しました。

 この賞は、1998年に設けられたアマチュアの新彗星発見者に贈られる賞で、1999年の第1回の表彰以来、今年が11回目の表彰となります。板垣さんは、2009年3月14日に新彗星「C/2009 E1」を発見し、この通称名が板垣 (Itagaki) 彗星となりました。この発見により、今回の受賞となったものです。板垣さんの他にも、新彗星を発見して自分の名前が彗星の通称名に付けられた海外のアマチュア天文家4名が、今回この賞を受賞しました。

 今回の受賞者の一覧は以下の通り。

○Robert E. Holmes, Jr. (アメリカ)
C/2008 N1 (Holmes彗星) を2008年7月1日に発見
○Stanislav Maticic (スロベニア)
C/2008 Q1 (Maticic彗星) を2008年8月18日に発見
○Michel Ory (スイス)
P/2008 Q2 (Ory彗星) を2008年8月27日に発見
○板垣 公一 (日本)
C/2009 E1 (板垣彗星) を2009年3月14日に発見
○Dae-am Yi (韓国)
C/2009 F6 (Yi-SWAN彗星) を2009年3月26日に発見

 日本人の受賞は、2003年の工藤哲生 (くどうてつお) さんと藤川繁久 (ふじかわしげひさ) さん以来6年ぶり6人目 (通算7件目) です。アストロ・トピックス (501) でお知らせしたように超新星「2009im」をこの8月24日に発見するなど、多数の超新星発見で活躍中の板垣さんですが、今回、新たな名誉が加わることになりました。板垣さんのさらなる活躍を期待します。

参照:

2009年8月27日           国立天文台・広報室

転載:ふくはらなおひと(福原直人)