姫路市の小赤壁公園での観測に同行しました。
今回の観測は、(予想されたことですが)紆余曲折がありました。
最初の情報では、明石市立天文科学館がライン内に入るとのこと。であれば、太陽望遠鏡で見えるやん~♪と、天文科学館の井上さんは張り切っていました。
ところが・・・・2月26日、再計算したところ東へ大きくずれたことが判明。井上さん一気にテンション下がります。
その後、反対に明石よりも西へ振れ、最終的に姫路市東部で落ち着きました。
朝、小赤壁公園で観測すると井上さんから連絡、私も直行しました。
参加者は、私と井上さん、星の友の会の福田さんの3人。
同じ日、倉敷科学センターの三島さんは香川に渡り、私たちより数キロ北の姫路バイパス別所パーキングエリアでは姫路科学館の観測隊が布陣していとのこと。こんな万全の態勢で通過を待ち構えられているなど、ISSのクルーは想像したでしょうか(^^)。
小赤壁は、灘のけんか祭りで知られる姫路市東部の海岸にある段大絶壁で、三国志で知られた中国の赤壁に似ていることからこの名があります。絶壁の頂上が公園として整備されています。たぶん昔のままの、村の中の細い道を通って一気に山を登り、公園に到着。
目の前をパラグライダーがゆうゆうと飛んでいます。
「その瞬間に太陽の前を横切ったりしたらどうしよう(汗)」という心配が浮かびます。
駐車場から公園の方に言ってみると、すぐそこは断崖絶壁です。
いかにも犯人が自白しそうなロケーションです(笑)
ものすごく見晴らしがいい場所です。星、特にカノープスを見るのにいいかも。
海からは良い風が吹きあがってきます。この気流を利用して、パラグライダーはいとも簡単に飛び立っていきます。
他にも、ラジコンのグライダーを飛ばしている人も。どうやらこのあたりの趣味人の集まってくる場所のようで、彼らは我々の観測体制にも興味津々です。
その観測体制、
井上さんは12cm屈折で動画撮影。福田さんも7.6cm屈折で動画の予定でしたが、いくら絞っても自動調整されて露出オーバー気味となってしまうので、急きょ、静止画の連続撮影に切り替え(これが当たりました)。
私は、残念ながら手持ちの機材で撮影できる自信がなかったため(だいたい、カメラ/望遠鏡に取り付けるフィルターすらない)、双眼鏡に、2009年日食の際に作成したフィルターを取り付けて眼視に挑戦することにしました。
通過は一瞬(0.8秒)の勝負。いちいち時計を目で確認していられないので、音声で時報を鳴らせたら便利だろうと、ネットブックに時報プログラムを入れて持って行きました。
NTTの時報に似たような音声で、時刻を読み上げてくれます。システムクロックはNTPで同期。
観測時間が迫ります。通過時刻は2011年3月5日13時33分25秒(JST)。
数秒前からシャッターの連射音が響き、ふくちんさんの叫び声・・・・そしてあっさりと通過時刻が過ぎていきました。
私は、一瞬、黒点とは異なる点像を確認したように思いましたが、定かではありません。
他の二人はさっそく撮影した画像を確認。二人とも撮影に成功しました。
その成果がこちら。
井上さん
姫路市科学館の観測隊も撮影に成功→神戸新聞の記事
三島さんも撮影成功。
海外ではさらにもっと先を行く画像を撮影されている人もいますが、ISSの撮影も新しい局面に入ったみたいです。
福田さんの観測成果を確認した後、プラネの新番組を鑑賞。
星座物語にまた星の友の会で親しい人が出演。普段の声と全然違うのでびっくり。事前に聞いていなかったら気がつかなかったかもしれない。
今日は、星の友の会の今年度最終の例会の日です。閉館後、例会開始。
子午線標識捜索の第一人者Yさん。タイトルは正確ではありません。神戸市内で天文観測によって位置を決定したと思われる子午線標識の確認。
「アーサヒルズ」と名付けられた集合住宅について。「アーサ」とは「Ursa Major(おおぐま座)」から来ていて、さらに転じて「アーサヒルズ」は「北斗七星の丘」という意味。マンション会社のイメージ戦略かと思ったら、ここはコーポラティブハウスとのことで、入居住民が計画・建設当初からかかわっており、「北斗七星の丘」というコンセプトにも住民の意識が反映されているのかも。
構内の道路の配置なども午線を意識した作りになっていて、アーサヒルズ自体が子午線標識と言ってよさそうとの報告でした。
これは私。「星なかまの集いをやってきました」と題して発表しました。
普通、この手の報告は「参加しました」が多いと思われますが、主催者なので「やってきました」ということをまず強調。
なんのイベントなのかということを、星の友の会向けにわかりやすいかと「例会みたいなもん」と表現。
続いて、当日の様子を紹介。当然分量としてはここが一番多くなりました。
最後に、なぜこういう会合を行おうと思ったかについて説明。次回があることを表明して、次回の参加をお願いして締めくくりました。
私も一つの懸案が終わってホッとしました。