編集後記


2007年12月08日(土) [長年日記]

大阪で「銀河鉄道の夜」

大阪市立科学館

大阪市立科学館まで見てきました。

大阪市立科学館では、15時の回に加えて、12月中の土日祝日と25,26日は11時にも上映しています。到着したのは11時過ぎ、午前の回はもう間に合いませんが、15時の回はまだ十分余裕がありました。加えて、12時からのプラネタリウムの回と展示場への入場券も購入。実はリニューアル後のプラネタリウムはまだ見たことがありません。

時間まで、まず展示場へ。特に4階はおすすめです。本物の元素を並べた周期表をはじめ、実物(または複製品)の展示が非常に多いです。さすがに周期表にはウランだのプルトニウムだのはありませんが、でも展示の中には本物の放射性物質もあって、備え付けの計測器で計測できます。驚くことはありません。花崗岩や湯の花も放射能を帯びていたりしますし。しまった、自分のガイガーカウンターを持っていくのでした。外からは遮蔽されているのでたぶん計測不能でしょうけど。

そしてプラネタリウムです。

投影前の表示、市立科学館のプラネタリウムの特徴として、「日本一の星空(世界一だっけ)」はいいのですが、その次「椅子がフランス製・・・よく眠れます」、「ライブ解説・・・ときどきトチります。」・・・場内から笑いが漏れます。ここに大阪を感じたのは私だけでしょうか(^^)

2月29日まで「星の誕生物語」という番組です。リニューアル前は、ライブ解説半分と自動投影半分だったと思うのですが、いまは全部ライブ解説になっているんですね。

日が落ちてから東を見ると、火星がやけに低いように錯覚しました。傾斜ドームなので北半分の「地平線」は実際よりせり上がっているのでそう感じたのでした。北半分は山で覆われていると思えばいいでしょうか(一応、大阪平野の真ん中なんですが)。

昴が投影され、ひと息にそこへ近づいていきます。「拡大」ではなく、地球を離れて接近しているので、星の配置が変わるわけですね。さらにM42に行くと、M42の中にいるようなイメージで全天に星雲が広がります。なるほど、デジタルはこういうものなのですね。

さて、「銀河鉄道の夜」です。プラネの後、食事をしに離れ、戻ってきてみると、チケットは売り切れていました。良い場所を確保するために早めに列に並びます。

会場で見るのは神戸に続いて2回目になりますが、大画面は正義です。映像の中に入り込めるというのは大げさではありません。たとえばむかって右手に北十字が輝いているとき、ふと左に目をやると、列車が近づいてきます。人間がものを見るときというのは本来そういうものなんですよね。一点を凝視するのでなく、眼球や首を絶えず動かして見ているのです。また、神戸の場合は構造上スクリーンを見上げる形になりましたが、大阪は視線水平で全視界がCGで埋まります。あんまりこの作品に「大迫力」という言葉は似合わないような気がしますが、この作品を本当に楽しむんだったら、一度は見に出かけるべきでしょうね。

座席は中央最上段にしたのですが、「銀河鉄道の夜」の場合、もう少し下でもよかったかもしれません。

ロケット大きさ比べ

大阪の後、明石市立天文科学館星の友の会の例会に出席しました。ふくちんさんが、これまで作成されたペーパークラフトを、置き場所がなくなって処分するからということで持ってこられていました。

サターンV,H-IIA,L-4Sロケット

基本的に1/100スケールで統一されているそうで、並べるとそのままロケットの大きさがわかります。サターンV、でかすぎます。H-IIAの倍あります。こんなのを40年前に打ち上げているんですよね。いやになります。

H-IIAの左にあるのが、日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げたミューロケット。かわいい。

ペーパークラフトいろいろ

望遠鏡や人工衛星もあります。並べてみると大きさの違いが面白いですね。H-IIAのすぐ手前にあるのがM-Vロケット、「はやぶさ」をはじめ数々の探査機、科学衛星を打ち上げました。望遠鏡で一番大きいのは「すばる」です。その手前が岡山天体物理観測所の188センチ鏡。日本国内に設置された中で最も大きな望遠鏡です。主鏡径では西はりま天文台の「なゆた」が最大なのですが、「なゆた」は主焦点がF1.5と短い上、架台も経緯台で、全体の大きさは意外にコンパクトなのです。なので、見た目のサイズ*1では、この岡山の188センチ鏡が国内最大です。

人工衛星、探査機で一番目を引くのが、巨大な蜂の巣状のアンテナをもった「きく8号」、こんなに大きいんですね。画面一番手前にあるのは「だいち」、「きく8号」の上にあるちいさいもの2つは、左は名前を聞き忘れました。右は火星探査機「のぞみ」です。残念ながら軌道投入には失敗しましたが、こんな小さいので他の惑星を目指したんですね。

さて、これらペーパークラフトの行先は・・・(^^)

*1 もし厳密な比較をするなら、収容に必要なドームのサイズ、で比較するのが適当でしょうか。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
鈴木義人@☆ (2007年12月09日(日) 23:02)

自分も、HⅡ−Aロケットのペーパークラフトを作りました。<br>自分は、太ももの上で丸い棒で擦って丸めました。<br>意外とキレイに丸い癖が付きますよ☆

フォーマルハウト (2007年12月10日(月) 22:48)

小学生の頃、厚紙に自分で線を引いてはさみで切りだし、ラムダ4S型5号機のペーパークラフトを作りました。流石に球体は難しかったので、ビー玉を使い「おおすみ」を再現したのです。当時は厚紙とビー玉だけでかなり良くできていたと、仲間内と家族の間では評判になりましたが、はてさて、今となってはどんだけ〜だったかは不明です(^^;。

子供に夢と希望を (2009年09月19日(土) 14:36)

H-2Aのペーパークラフトを市販のモデルロケットエンジンで飛行できるように改造して、子供達の前で打ち上げたら、大喜びでした、ミユー5ロケットも、1/100のサターン5型も上空でパラシュートが開いて、ゆっくり地上へ戻るところは本物そっくりでした


プロフィール

星を見る、本を読む、そこらを歩いてまわる・・・→詳しく

注目リンク

バックナンバー