冥王星の小惑星番号と 2003 UB313 の名称

 去る2006年8月24日、プラハで開催された国際天文学連合 (IAU) 総会での惑星の定義の決議を受け、冥王星に小惑星番号 134340 が割り当てられることになりました。冥王星の他に、2003 UB313、2003 EL61、2005 FY9 にも、それぞれ、136199、136108、136472 という小惑星番号が付けられることになりました。また、dwarf planet に分類されながら、まだ名前が付いていなかった2003 UB313 には今回その衛星とともにその名前が定められました。

 今年の IAU 総会で、「太陽系の惑星は水星から海王星までの8天体である」、「太陽の周りを公転し、自己重力によって球状の形をしている天体だが、その軌道付近で圧倒的に大きな天体ではない天体(衛星を除く)を dwarf planetとする」という惑星の定義案が多数で可決されました。Ceres、冥王星、2003 UB313 は dwarf planet の仲間となり、そのほかにも Pallas、Vesta、Quaoar、Sedna、2003 EL61、2005 FY9 などが今後 dwarf planet に分類される可能性があります。

 これらの dwarf planet やその候補天体のうち、Ceres などにはすでに小惑星番号が付けられ、小惑星のカタログに掲載されています。そのため、アメリカのスミソニアン天体物理観測所にある IAU の小惑星センター (Minor Planet Center) は軌道が確定しているこれらの dwarf planet とその候補天体にも一連の小惑星番号を付し、それらの位置観測結果を他の小惑星の観測結果といっしょに維持管理することにしました。その結果、冥王星を始めとするこれらの天体に最初に述べたとおりの番号が付されることになったのです。

 冥王星より大きい天体発見ということで惑星の定義の議論への大きなきっかけとなった 2003 UB313 (国立天文台 アストロ・トピックス (126)同 (182)参照) にはギリシャ神話で争いと不和の女神でトロイ戦争の原因を作ったともいわれる Eris の名前が付けられました。この天体には衛星も見つかっていますが、その衛星には Eris の娘で無秩序と不和の女神である Dysnomia の名前が付けられました。

 なお、IAU 総会での決議によって、小惑星のほとんどは彗星とともに Small Solar System Bodies に分類されることになりましたが、dwarf planet に分類されることになった冥王星、Ceres、Eris などは Small Solar System Bodiesには含まれません。また今後は、dwarf planet としての分類番号と小惑星番号の両方を持つ天体が出てくるかもしれないということも付け加えておきます。

参照