板垣さん、引き続いて超新星2007Cを発見

著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

昨日のVSOLJニュース(165)で超新星2007Bの発見をお伝えしたばかりですが、山形県山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんは、またしても別の超新星を発見されました。続き順で符号が2007Cと付けられましたが、このような続き順の超新星をひとりの日本人が発見するのは、板垣さん御本人が超新星2004Aと2004Bを発見して以来のことです。

板垣さんは、1月7.86日(世界時、以下同様)に撮影した画像上に、16等級ほどの新しい天体を発見しました。天体の位置は、

赤緯: 13時08分49.30秒
赤緯: -6度47分01.0秒  (2000年分点)

で、おとめ座の渦巻銀河NGC 4981の中心から東に9秒、南に22秒ほどの位置にあたります。翌日、板垣さん本人と、埼玉県上尾市の門田健一(かどたけんいち)さんによって、ほぼ同じ明るさで確認されています。昨年12月23日に撮影された画像には写っておらず、爆発から2週間以内のものと思われます。

NGC 4981は私たちから1億光年弱の距離にある、割合に近い銀河です。最大13.5等級で観測されたI型超新星1968Iの母銀河でもあります。発見等級などから考えて、今回の超新星は、やや暗い重力崩壊型のものか、強い星間吸収を受けていることが考えられますが、今後の分光タイプの確認や、光度変化のモニターが期待されます。

参考文献

2007年1月9日

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