新天体を捜索するのは、アマチュア天文家の大きな目標となっています。新天体にはいろいろな種類があり、種類ごとに探し方も異なるため、複数種の新天体をひとりの方が発見されるというのはなかなか困難なことです。埼玉県にお住いの市村義美さんは、1987年11月に新彗星を発見されていますが、市村さんはこのたび、超新星2005lxを発見されました。
12月19.667日(世界時、以下同様)に市村さんが口径28cmの望遠鏡で撮影した、さんかく座の渦巻銀河IC 221のCCD画像に、この超新星が写っていました。イギリスのT. Bolesさんも同じ夜の19.954日にこの超新星を独立に発見されていますが、夜が早く来る日本で先に発見されることになりました。Bolesさんが測定した超新星の位置は、
赤経: 2時22分39.01秒 赤緯:+28度15分07.1秒 (2000.0年分点)
で、IC 221銀河の中心から西に25秒角、南に18秒角ほどのところにあたります。
発見時の明るさは17等台で、その明るさと星形成が活発な銀河であることから、今回の超新星は大質量星の最期の姿と考えられますが、今後の光度変化と分光タイプの決定が待たれます。
彗星・新星・超新星のうち、複数の種類の新天体を発見された日本のアマチュア天文家は、
岡林滋樹 新星、彗星 本田 実 新星、彗星 池谷 薫 彗星、超新星 板垣公一 彗星、新星、超新星 岡崎清美 彗星、超新星 高見澤今朝雄 彗星、新星、超新星 西村栄男 彗星、新星
などの方々がいらっしゃいます。
参考文献
- CBET 322 (2005 Dec. 20)
- 国立天文台アストロ・トピックス(171) (2005年12月21日)
2005年12月21日
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