北九州市の高尾さん、へびつかい座に新星らしき天体を発見

著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp 著者 :加藤太一(京大理)
連絡先:tkato@kusastro.kyoto-u.ac.jp

福岡県北九州市にお住いの高尾 明(たかお あきら)さんが、4月14.80日(世界時、以下同様)に撮影したCCD画像から、へびつかい座に新星らしき天体を発見されました。高尾さんは昨年の7月にも同じへびつかい座に新星(へびつかい座V2573)を発見しておられます(VSOLJ ニュース 107)。

高尾さんは、望遠レンズにCCDカメラを装着したシステムで新星の探索を行なわれています。日本時間15日未明に撮影した画像を調べていて、3月31日以前には写っていない光点に気付かれました。天体の位置は、山形県の板垣 公一(いたがき こういち)さんの測定によると、

赤経  17時38分45.49秒
赤緯 -23度28分18.5秒 (2000年分点)

で、へびつかい座の南端近く、いて座の三裂星雲や干潟星雲の西側になります。

これまでに報告されている光度(注記がないのはfilterなしのCCD等級)は、

3月31.828日UT   11.9以下  高尾
4月11.38日      13.5以下  ASAS-3(V等級)        
   14.31        10.9      ASAS-3(V等級)
   14.80        11.1      高尾
   15.684       10.2      板垣
   15.785       10.5      高尾
   15.92         9.5      Monard (南アフリカ)

です。発見3日前には見られなかったことから、増光開始後間もないところで発見されたものと思われ、また増光途中と思われます。今後のスペクトル観測や綿密な明るさの追跡が強く望まれます。

参考文献

2004年 4月16日

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