【転載】VSOLJニュース(045)
IAUC 7483によると、富山県の青木昌勝氏は、8月24日の未明に超新星2000diを発見されました。青木さんは、8月6日にも超新星2000dbを発見されており、この1か月で2個目の発見です(vsolj-news 044)。母銀河であるIC 1637は、ちょうこくしつ座にある開いた棒渦巻銀河で、私たちから100Mpcほどの距離にあるやや遠方の銀河です。
発見時の超新星の明るさは17.3等級、位置は赤経1時11分02.01秒、赤緯-30度26分31.2秒(2000年分点)、銀河の中心から南東に17秒ほどの位置になります。南東側の腕の上にあたり、すぐ近くにはH II領域と思われる明るい節もあります。
8月27日には分光観測が行なわれ、この超新星はII型のものであることが判明しています。距離と発見時の明るさを考え合わせると、この超新星はII型のなかでもやや明るいものに属すると推定されます。今後の光度の推移が注目されます。
なお、やはり青木さんが発見された超新星2000dbは、その後の観測で爆発から数週間経ったII型であることがわかりました(IAUC 7481)。現在も、発見時とほぼ同じ14等台前半の明るさを保っています。
2000年8月29日
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