板垣さん、NGC 7803 銀河に超新星を発見

 山形県山形市の板垣公一 (いたがきこういち) さんが、10月2日 (世界時、以下同じ) の観測から、17.4等の超新星を発見しました。この超新星は、ペガスス座方向にある NGC 7803 銀河の中にあり、板垣さんご自身が所有する口径60センチメートルの反射式望遠鏡を用いたCCD観測により撮影された多数の画像の中から発見されました。

 この発見は、中野主一 (なかのしゅいち) さんを通じて国際天文学連合電報中央局に報告され、超新星は「2007kj」と命名されました。

 発見日時、位置、発見等級は次の通り。

発見日時 2007年10月2.60日 = 10月2日14時24分 (世界時)
赤経 0時 1分 19.58秒
赤緯 +13度 6分 30.6秒 (2000年分点)
発見等級 17.4等

 超新星「2007kj」は NGC 7803 銀河の中心から、西に6秒角、南に10秒角離れた位置にあります。板垣さんが、8月25日と9月20日に撮影した画像 (いずれも限界等級が19.0等) や、それ以前に撮影した画像にもこの位置に天体は写っていませんでしたし、DSS (注1) にもこの天体は写っていませんでした。また、発見翌日の10月3日に撮影した画像で、この超新星が約17.3等で写っているのを確認しています。

 10月3日には ESO (注2) の3.6メートル反射望遠鏡でこの天体の分光観測が行われ、その結果、重力崩壊による超新星爆発であることがわかりました。

 板垣さんは、今年8月の NGC 4161 銀河の超新星発見に続き、これで今年に入り7個の超新星を発見したことになります。今回の発見により、板垣さんによる超新星の発見数は通算34個 (独立発見を含む) となりました。日本人アマチュア天文家による超新星発見個数の最多記録をさらに更新中です。

注1:DSS (Digitized Sky Survey) は、米国にあるパロマー天文台のサミュエル・オシン・シュミット望遠鏡と、オーストラリアにあるアングロ・オーストラリア天文台の英国シュミット望遠鏡を用いて、全天を撮影し、デジタル化したもの。限界等級の値は天域によって変わるが、平均的には20等級前後の天体まで写っている。

注2:欧州南天天文台 (ESO) は、南半球の天域を観測するため、ドイツ、フランス、スイスなどヨーロッパ8カ国が資金負担をして設立された天文組織です。1962年に発足し、天文台は南米チリに、本部はドイツにある。現在は13カ国が加盟している。

参照:

2007年10月9日           国立天文台・広報室

転載:ふくはらなおひと(福原直人)