山形県山形市の板垣公一 (いたがきこういち) さんが、8月24日 (世界時、以下同じ) の観測から、16.7等の超新星を発見しました。この超新星は、おおぐま座方向にある NGC 4161 銀河の中にあり、板垣さんご自身が所有する口径60センチメートルの反射式望遠鏡を用いたCCD観測により撮影された多数の画像の中から発見されました。
この発見は、九州大学の山岡均 (やまおかひとし) さんを通じて国際天文学連合電報中央局に報告され、超新星は「2007gw」と命名されました。
発見日時、位置、発見等級は次の通り。
発見日時 2007年8月24.481日 = 8月24日11時33分 (世界時) 赤経 12時 11分 34.60秒 赤緯 +57度 44分 15.9秒 (2000年分点) 発見等級 16.7等
超新星「2007gw」は NGC 4161 銀河の中心から、東に9.5秒角、北に1.0秒角離れた位置にあります。今年2月19日に板垣さんが撮影した画像 (限界等級が19.0等) には、この位置に天体は写っていませんでしたが、発見前の8月20日に撮影した画像には、この超新星が約17等で写っているのが確認されています。
板垣さんは、今年7月の NGC 4036 銀河の超新星発見に続き、これで今年に入り6個の超新星を発見したことになります。今回の発見により、板垣さんによる超新星の発見数は通算33個 (独立発見を含む) となりました。日本人アマチュア天文家による超新星発見個数の最多記録をさらに更新中です。
なお、この超新星が出現した NGC 4161 銀河には、昨年6月に「2006dk」という別の超新星が出現しています。約1年2カ月という短期間に、1つの銀河で2つの超新星が出現したことになります。
2007年8月27日 国立天文台・広報室