山形市にお住いの板垣公一(いたがきこういち)さんが、いるか座の NGC6928銀河の中に17.8等級の超新星らしい天体を発見しました。この発見は兵庫県の中野主一(なかのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合に報告されました。
この天体は、板垣さんが2004年9月17日12時過ぎ(世界時)、口径60センチメートル望遠鏡を使って撮った、少なくとも10枚の画像に写っていました。翌9月18日の板垣さん自身による確認では、17.6等級の明るさでした。この超新星は 2004eo と命名されました。
超新星らしい天体の位置は以下の通りです。
赤経: 20時32分54.19秒 赤緯:+09度55分42.7 秒 (2000.0年分点)
この天体は「NGC6928」の中心から、東に59.1秒、北に6.5秒のところにあります。
この天体は、これまでに板垣さんが撮った2004年9月12日や9月8日、6月15日、2002年7月30日の限界等級18.5等の画像のどれにも写っていないとのことです。また、写真星図「デジタルスカイサーベイ」にも該当位置に星はないとのことです。このことから、爆発からあまり時間の経っていない、新鮮な超新星ではないかと期待され、今後の光度の推移や、スペクトル型の判定の楽しみな超新星です。
板垣さんの超新星発見は、2004年7月の「2004dj」以来で、通算11個目、今年だけでも5個目の超新星発見となりました。
2004年9月24日 国立天文台・広報普及室