や座に明るい新星が出現

著者:前原裕之(国立天文台)

8月25日にや座に新星が発見され、7等級まで明るくなっています。新星を発見したのは、New Milky Way (NMW) Surveyのグループで、8月6日におうし座に発見された新星と、8月19日にいて座に発見された新星に次いで今月3個目の発見です。

NMW Surveyは8月25.128日(世界時;以下同様)に焦点距離135 mmのレンズとCMOSカメラを用いて撮影した画像から、や座の中に9等の新天体を発見しました。この天体は日本時間の25日夜には発見時よりも2等級も明るい7等ほどまで明るくなったことが観測されました。この天体の正確な位置は、

赤経: 19時45分06.48秒
赤緯: +18度22分42.2秒

です。

この天体の分光観測は8月25.435日に岡山県の藤井さんによって行なわれた他、京都大学岡山天文台のせいめい望遠鏡などによってもこの天体の分光観測が行なわれ、この天体のスペクトルにP Cygプロファイルを持つ水素のバルマー系列や、中性ヘリウムの輝線がみられるとが判明しました。これらのスペクトルの特徴からこの天体が古典新星であることが確認されました。

この新星の位置は、19.3-20.8等の明るさを周期9.9日ほどで変光する食変光星と思われる天体の位置と一致することが指摘されており、この新星との関連が注目されます。なお、この新星にはや座V488 (V488 Sge)との変光星名が付けられましたので、今後の観測報告にはこの名称をお使い下さい。

2026年 8月27日

参考文献

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