1月の明け方、南東の空には早くもさそり座が見えるようになっています。そんなさそり座の中に新たな新星が発見されました。新星を発見したのは静岡県掛川市の西村栄男(にしむらひでお)さんです。西村さんは1月17.8691日(世界時;以下同様)に焦点距離200mmのレンズとデジタルカメラを用いてさそり座付近を撮影した画像から、11等の新天体を発見しました。その後の観測によって測定されたこの天体の正確な位置は
赤経:17時 18分 06.37秒 赤緯:-32度 04分 27.7秒 (2000.0年分点)
です。
1月19.7564日に千葉県の清田さんの行なった多色測光観測によると、この天体の色指数はB-V=1.3で、赤い色をしていることが分かりました。この天体の分光観測は1月21.36日にチリにあるSOAR 4.1m望遠鏡で行なわれ、この天体のスペクトルには幅の広い水素のバルマー系列や1階電離した鉄の輝線がみられたことから、この天体が古典新星であることが判明しました。
2018年1月26日
参考文献
※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利です。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。