師走のはしりに超新星発見

著者 :山岡均(九大理)

山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんは、さまざまな種類の天体を発見してきている天体捜索家です。先日も、彗星捜索の副産物として、WZ Sge型の矮新星を発見した(VSOLJニュース 255)ところですが、板垣さんといえば何と言っても超新星の発見で高名です。その板垣さんが、新たな超新星を発見されました。明るくなっている最中のもののようです。

板垣さんは12月2.473日(世界時、以下同様)に、山形市内に設置した60cm望遠鏡で撮影した画像から、うお座の無名銀河に16.9等の新しい光点に気付きました。光点の位置は(板垣さんの測定)、

赤経  23時16分09.58秒
赤緯  -2度14分05.3秒 

で、母銀河の中心から西に5秒角、南に5秒角ほどの位置にあたります。板垣さんが11月21.447日に撮影した画像にもこの光点がかすかに写っており、また宮城県大崎市の遊佐徹さんによっても確認され、公表されました。

母銀河の距離等も判然としませんが、今後の推移が注目されます。

板垣さんの発見画像 http://www.k-itagaki.jp/images/psn-1202.jpg
遊佐さんの確認画像 http://www.palette.furukawa.miyagi.jp/space/images/PSN_101203.jpg

参考文献:

2010年12月4日

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