超新星2006epを山形の板垣さんが独立発見

著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

超新星ハンター板垣公一(いたがきこういち)さんが、アンドロメダ座の銀河NGC 214に超新星を発見しました。自身、今年4個目の発見です。7月の超新星2006dyと同様、爆発後それほど経っていないものと考えられます。

今回の超新星を世界最初に発見したのは、リック天文台のカツマン自動撮像望遠鏡(KAIT)のチームで、天体は超新星2006epと命名されています。位置は、

赤経:  0時41分24.88秒
赤緯:+25度29分46.7秒	(2000年分点)

で、母銀河であるNGC 214の中心から西に43秒角、南に11秒角のところにあたります。KAITチームや板垣さんは、8月30-31日には超新星は17.8等ほどの明るさであるが、26日以前には19等程度よりも明るい天体はなかった、と報告しています。爆発から1週間以内の、かなり新鮮な超新星と言えるでしょう。

この銀河には、昨年も超新星2005db(IIn型)が出現し、16.2等ほどまで明るくなりました。今回の超新星2006epの、今後の光度追跡やスペクトル観測が望まれます。

参考文献

2006年9月1日

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