山形県の板垣公一(いたがきこういち)さんが、うしかい座の銀河NGC 5587に超新星を発見されました。彼自身、今年3個目の発見です。爆発後それほど間がないものと思われ、今後の観測が期待されます。
板垣さんが超新星を発見したのは、7月25日の夜(日本時間)のことです。世界時25.54日に撮影した画像で、16.6等級の新天体を見いだしたのです。その位置は、
赤経 14時22分11.45秒 赤緯 +13度55分14.2秒 (2000年分点)
で、母銀河であるNGC 5587の中心から東に10秒角、北に9秒角にあたります。この知らせをうけて、Lick天文台のKatzman自動撮像望遠鏡の画像を調べたところ、3日前の22.22日(世界時、以下同様)には18.5等級で写っていることがわかりました。さらに26.20日に同望遠鏡で撮影した画像では16.5等級になっており、爆発直後の急増光中であると期待されます。
NGC 5587は、S0/a型に分類される、腕があまり発達していない渦巻銀河です。まずまず距離が近いため、母銀河内の星間吸収に邪魔されなければ、核爆発型超新星ならば14等級ほどの極大が期待されます。重力崩壊型であっても16等ほどとなるでしょう。今後、光度変化や分光観測が期待されます。
参考文献
- CBET 586 (2006 Jul 26)
2006年7月26日
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