多胡昭彦さん(岡山県津山市)と櫻井幸夫さん(茨城県水戸市)が、とも座に新星を発見されました。お二方ともベテランの天体捜索家で、これまでにも数多くの新星を発見されてきています。
新星の位置は、
赤経 7時42分53.6秒 赤緯 -27度06分38秒 (2000年分点)
で、冬の天の川の中にあたります。
これまでに報告されている明るさは以下の通りです(時刻はすべて世界時)。CはCCDによる観測、pは写真です。
11月12日 13.6等以下 C 櫻井 16日 13.6等以下 C 櫻井 16.76 日 11.5等以下 p 多胡 20.672日 7.6等 p 多胡 20.812日 7.4等 C 櫻井 21.625日 6.9等 C 串田麗樹(山梨県) 21.701日 7.0等 C 門田健一(埼玉県)
門田さんは、この位置のごく近くに、18等ほどの星があったことを報告しています。この星が増光したものとすると、10等級(1万倍)以上明るくなったと推定されます。
21日には岡山県の美星天文台で分光が行なわれ、P Cyg型の水素線が目立つ典型的な新星と判明しています。少なくとも数日間は、双眼鏡でも見られることでしょう。
参考文献
- IAUC 8443 (2004 Nov. 21)
2004年11月22日
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