山形市にお住いの板垣公一さんは、8月には11年ぶりの明るさとなる超新星2004dj(vsolj-news 127)を、9月にも超新星2004eo(vsolj-news 129)を発見されるなど、たいへん活躍されている新天体捜索者です。その板垣さんがまたもや、こじし座の渦巻銀河NGC 3430に、超新星2004ezを発見されました。
超新星の位置は、
赤経 10時52分15.11秒 赤緯+32度57分20.1秒 (2000年分点)
で、銀河の中心から東に46秒角、北に19秒角の位置にあたります。
超新星は、16日未明(日本時)に17.3等級で発見され、翌17日未明にも同じ明るさで確認されました。また、発見前の10月1日未明撮影の画像でも、ほぼ同じ明るさで写っていることが遡って見つかっています。
NGC 3430は私たちからの距離がかなり近い銀河で、典型的なIa型超新星では極大等級は13.4等ほどが期待されます。しかし今回の超新星は、それよりもずっと暗く、一定光度を保っていることから、光度曲線に平坦な時期のあるIIP型であろうと思われ、さらに母銀河内でかなりの星間吸収を受けているものと推定されます。今後のスペクトル型の判定等が待たれます。
参考文献
2004年10月17日
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