串田麗樹さんが明るい超新星2004bvを発見

著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

山梨県の串田麗樹さんは、超新星1991bgを皮切りに、これまで多数の超新星を発見されてきたヴェテラン超新星ハンターです。彼女は、5月24.70日(世界時、以下同様)に撮影した画像から、15.6等の新たな超新星を発見、超新星2004bvと命名を受けました。

新天体の座標は、

赤経 20時25分06.34秒
赤緯 -24度48分53.7秒 (2000年分点)

で、やぎ座の棒渦巻銀河NGC 6907の中心核から西に4秒、北に21秒ほどの位置にあります。東側の腕に重なるように伴銀河NGC 6908があって、相互作用をしているものと考えられます。

この銀河には、超新星1984Vも出現しており、15等で観測されています。銀河の後退速度から推定すると、母銀河内で星間吸収を受けなければ、典型的なIa型超新星の極大予想光度は14.9等ほどになります。串田さんの発見の翌25.77日には、この超新星は15.3等と明るくなっていました。今後の光度変化と分光タイプ分類が楽しみです。

参考文献

2004年 5月27日

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