【転載】国立天文台・天文ニュース(692)
新年おめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
国立天文台が進めているALMA計画の近況報告と、これから行われる一般向け講演会等についての案内をお送りします。
昨年12月20日に発表された来年度予算財務省原案にはALMA計画の日本担当分の建設費の初年度分として約10億円 (正確には1,002,603,000円) が計上されました。
これはその後の閣議決定を経て昨年12月24日に政府予算原案として確定しました。この予算原案は国会承認を経る必要があり、また、全体で8年の計画ですので年度毎に概算要求を行う必要がありますが、実質的にはこれによって全体計画の約256億円が建設予算としてほぼ認められたことになります。今後は、4月に自然科学研究機構として核融合科学研究所など4研究所との合併および法人化を経たのち、6月頃に行われる予定のALMA評議会において米欧のパートナーとの協定書に署名し、いよいよ日本の正式参加が認められる予定です。
ここまで大変長い道程でしたが、皆様のご理解とご協力のおかげでここまで来ることができました。ありがとうございました。米欧には2年遅れての参加となりますが、ALMAプロジェクトチーム一丸となって、遅れを取り戻し、2007年に予定されている部分運用開始、2012年に予定されている本格運用開始に日本貢献部分を間にあわせ、日本独自の科学成果を出せていけるよう努力する所存です。完成まで約8年かかります。引き続き皆様のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
◎第9回総合研究大学院大学国際シンポジウム「基礎研究の国際化」 日時:2004年1月14日(水)- 1月16日(金):本セッション 2004年1月17日(土):一般講演会 場所:総合研究大学院大学葉山キャンパス:本セッション 銀座ヤマハホール:一般講演会 講演:「基礎科学と国際化」小平桂一(総合研究大学院大学) 「国際環境下での日本の研究所」唐牛宏(国立天文台) ほか 備考:http://koryu.soken.ac.jp/~is2004/ ◎国立天文台公開講演会「ALMAプロジェクトの目指すもの− 電波で迫る宇宙の謎」 日時:2004年1月17日(土) 14:00-17:00 場所:科学技術館サイエンスホール http://www.jsf.or.jp/ 講演:「見えない宇宙を電波でさぐる−アンデスの巨大 電波望遠鏡ALMA−」立松健一(国立天文台) 「第二の太陽系の誕生を見る」長谷川哲夫(国立天文台) 「130億光年の彼方に銀河の誕生を見る」 川辺良平(国立天文台) ほか 備考:http://www.nao.ac.jp/J/2003/publec/index.html ◎第18回「大学と科学」公開シンポジウム 「ビッグバン宇宙の誕生と未来」 日時:2004年1月31日(土)- 2月 1日(日) 場所:有楽町朝日ホール 講演:「すばる望遠鏡とアルマで解き明かす宇宙の進化」 海部宣男(国立天文台) ほか 備考:http://www.uni-science.org/uni18/uni_8.html ◎第5回ALMA公開講演会 日時:2004年12月 5日(日) 場所:有楽町朝日ホール 備考:詳細未定 ※最新情報についてはALMAのホームページ http://www.nro.nao.ac.jp/alma/ をご覧下さい。
国立天文台・天文ニュース (686) 国立天文台公開講演会のお知らせ で、ご紹介した、『ALMAプロジェクトの目指すもの 〜 電波で迫る宇宙の謎』ですが、まだ若干席に余裕があります。申し込みの締切は12月25日でしたが、1月10日まで延長いたします。参加ご希望の方は、下記のURLの申し込み要領を参照の上、お申し込みください。