【転載】国立天文台・天文ニュース(413)
毎年2月1日には、総理府が、翌年の国民の祝日、休日の正式発表をおこなっ ていました。今年は省庁の再編がありましたので、その発表は内閣府がおこな い、2002年の祝日・休日を示した「暦要項」が財務省発行の官報に掲載されま した。
祝日の中で、年によって日付が変化する「春分の日」、「秋分の日」が多く の人の関心を呼びます。2002年は「春分の日」が3月21日、「秋分の日」が9月 23日です。この発表によって翌年の国民の祝日・休日の日付が正式に決定され るのです。しかし、明後年以降はまだ確定していません。それでも、もっと先 の春分、秋分の日の日付を知りたいという一般からの希望は非常に強く、国立 天文台にはその問い合わせが後を絶ちません。
上記のように、国民の祝日としての日付が確定するのは一般に前年の2月1日 ですが、春分、秋分の瞬間は、もともと、太陽の位置という天文学的な条件で 定まります。したがって、その瞬間を含む日である春分日、秋分日は、かなり 先まで計算ができます。春分日、秋分日は、いうならば、国民の祝日である 「春分の日」、「秋分の日」の見込みの日、予定日に当たります。1993年の 「理科年表」には、今後、2015年までの春分日、秋分日が以下のように示され ています。
春分日 秋分日 春分日 秋分日 2003年 3月21日 9月23日 2010年 3月21日 9月23日 2004年 3月20日 9月23日 2011年 3月21日 9月23日 2005年 3月20日 9月23日 2012年 3月20日 9月22日 2006年 3月21日 9月23日 2013年 3月20日 9月23日 2007年 3月21日 9月23日 2014年 3月21日 9月23日 2008年 3月20日 9月23日 2015年 3月21日 9月23日 2009年 3月20日 9月23日
2012年の秋分日が9月22日であることに注意してください。念を押しますが、 この日付は天文学的計算による日付で、正式に決定した「春分の日」、「秋分 の日」ではありません。また、将来の春分日、秋分日は、「うるう秒」の入り 方によって日付が変わる可能性がありますから、あまり先まで計算することは、 本質的に不可能といえます。
2001年2月1日 国立天文台・広報普及室