平成22 (2010) 年暦要項の発表

 毎年2月の最初の官報で翌年の暦要項 (れきようこう) が発表されます。今年は2月2日に「平成22 (2010) 年暦要項」が発表されました。

 暦要項には国立天文台で計算した翌年の暦 (国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食および月食) が掲載されています。

 平成22年の国民の祝日は以下のとおりです。

元日1月 1日
成人の日1月11日
建国記念の日2月11日
春分の日3月21日
昭和の日4月29日
憲法記念日5月 3日
みどりの日5月 4日
こどもの日5月 5日
海の日7月19日
敬老の日9月20日
秋分の日9月23日
体育の日10月11日
文化の日11月 3日
勤労感謝の日11月23日
天皇誕生日12月23日

 なお、3月22日は「休日」となります。

 平成22年には日食が2回、月食が3回あります。

 1月1日は部分月食、全国で見ることができますが、食分は最大0.082と僅かにかけるだけです。

 1月15日は金環日食、西日本でかけたまま沈んでいく太陽を眺めることができます。

 6月26日は部分月食、全国で見ることができますが、南西諸島・九州・中国・四国地方の一部および北海道の一部では食が始まってから月の出となります。

 7月12日は皆既日食ですが、日本では見ることはできません。

 12月21日は皆既月食、ほぼ全国でかけたまま昇ってくる月を眺めることができますが、西日本では皆既食が始まってから、石垣島周辺では皆既食が終わってから月の出となります。

 各地の詳しい予報については暦要項のほか、暦計算室ホームページでもお調べいただけます。

 平成22年には2月に満月がなく、かわりに1月と3月にはともに2回の満月があります (前回は平成3 (1991) 年、次回は平成30 (2018) 年、いずれも中央標準時)。1カ月の間に2回の満月があるとき2回目の満月をブルームーンと呼ぶことがありますが、これは米国の雑誌 SKY & TELESCOPEの記事で広まった誤解がもとになっているのだそうです。

 暦計算室では、国際的に採用されている基準暦に基づいて、太陽・月・惑星の視位置をはじめ諸暦象事項を計算し、「暦書」として「暦象年表」を発行しています。ここから主要な項目を抜粋したものが暦要項です。

 昭和29 (1954) 年6月1日の官報に翌昭和30 (1955) 年の暦要項を掲載したのが最初で、昭和39 (1964) 年の暦要項からは現在のように前年2月の最初の官報に掲載するようになりました。

参照:

2009年2月2日           国立天文台・広報室

転載:ふくはらなおひと(福原直人)