毎年8月12、13日ごろを中心に「ペルセウス座流星群」が活発に活動します。今年は、ほかの時期に活動する流星群が軒並み月明かりの影響を受ける中、このペルセウス座流星群は、真夜中過ぎから明け方にかけて月明かりの影響を受けずに観察することができるので、好条件といえるでしょう。
ペルセウス座流星群は、毎年多くの流星が出現する「三大流星群」のひとつです。十分に暗い夜空で晴天に恵まれれば、1時間に30個を越える流星を見ることができるでしょう。またこの流星群は、夜でも暖かい夏の時期に活動する上、夏休みやお盆休みの方も多く、観察しやすい流星群であるといえます。
今年のペルセウス座流星群は、世界的に見ると、12日の夜 (日本時間) に最も多くの流星が出現するだろうと予想されています。しかし、流星群の活動は何日間か続きますので、その前後数日間は流星の出現が期待できます。ひと晩のうちでは、真夜中前よりは (ペルセウス座が高くのぼる) 真夜中過ぎの方が、多くの流星が出現すると思われます。また月明かりの影響も少なくなりますので、真夜中過ぎから空が明るくなる頃までがおすすめの時間帯です。
流星群の観察には、望遠鏡や双眼鏡は不要です。人工の明かりの少ない、空が広く見渡せる場所で観察してみましょう。流星は空のどの方向に出現するかわかりませんので、安全な場所に寝転んで夜空を見上げ、気長に待つのがよいでしょう。虫除け対策や、長時間見る場合には冷え込みにも注意し、事故などにあわないよう十分に気をつけてください。
国立天文台では、できるだけ多くの方に流れ星を眺めてもらおうと、流星群が活発に活動する11日の夜から15日の朝までの間「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーンをおこないます。この期間に夜空を観察し、観察時間と、その間に何個の流れ星を見ることができたか等を報告ページから報告してください。携帯電話からも参加可能ですから、これまで流れ星を眺めたことのない方も、ぜひお気軽にご参加ください。
なお今年は、報告された流星の1時間ごとの平均数を10分おきに自動集計する予定です。ペルセウス座流星群の流星かどうか、見分けて数えなければいけませんが、たくさんの報告が集まるとペルセウス座流星群の活動の活発さの変化をほぼリアルタイムで知ることができるかもしれません。見分け方はキャンペーンページにて解説しますので、参考にして観察にのぞんでください。
この機会にぜひ、夏の夜を彩る流れ星を数えてみませんか。
ペルセウス座流星群解説ページ (「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーン)
2008年8月4日 国立天文台・広報室