日本を代表する基礎科学の学会の一つである日本天文学会は、2008年で創立百周年を迎えました。
日本天文学会は、1908年 (明治41年) 1月に創立された当時から、一貫して天文学の研究の発展や奨励に尽力し、和文による「天文月報」や欧文学術研究報告誌の刊行、学術研究会である年会の開催、研究奨励のための各種事業等を行ってきました。また、国際天文学連合をはじめ、諸外国の天文学会等学術団体との国際協力や連絡にも、日本を代表する組織として、その役割を果たし、この100年間のめざましい天文学の発展の一翼を担ってきました。また創立当時から、愛好家を迎え入れるなど、オープンな雰囲気はいまだに健在です。
この創立百周年を記念し、3月末に東京で開催される年会にあわせて一般の方が参加できる講演会がふたつ企画されています。
まずは、3月23日に創立百周年記念講演会が下記のように開催されます。
○日本天文学会創立百周年記念講演会 日時:2008年3月23日 (日) 15:00-17:00 (開場14:30) 会場:学術総合センター 一橋記念講堂 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 内容: 基調講演「日本天文学会百年の歩み」 土佐誠 (日本天文学会理事長) 日本天文学会創立100周年事業の紹介 記念講演「天文学の百年」 尾崎洋二 (東京大学名誉教授) 定員:500名 (事前参加申し込み不要・当日先着順、入場無料) さらに、3月29日には下記の公開講演会が開催されます。 ○日本天文学会公開講演会 ―学会創立百周年を記念して― テーマ:天文学 これまでの百年、これからの百年 日時:2008年3月29日 (土) 11:00-17:00 (開場10:30) 会場:有楽町朝日ホール 東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階 内容: 第一部 講演「天文愛好家と天文研究者の100年」 山岡均 (天体発見賞選考委員会委員長、九州大学) 第二部 講演「z項から100年−「すばる」望遠鏡の時代に−」 小平桂一 (総合研究大学院大学学長) 講演「宇宙空間からの天文学の発展」 井上一 (宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部長) 講演「宇宙論の現状と展望」 佐藤勝彦 (東京大学大学院教授) 定員:600名 (事前参加申し込み不要・当日先着順、入場無料)
さらに、3月21日には特殊切手「日本天文学会創立100周年」が発行されます。
また、記念出版事業として、天文学のすべての分野を網羅する教科書「シリーズ 現代の天文学」を刊行中です。
来年は世界天文年ということもありますので、ぜひこの機会に講演会に足を運ばれてはいかがでしょうか。
お問い合わせ先: 〒181-8588 東京都三鷹市大沢2-21-1 国立天文台内 社団法人 日本天文学会 電話:0422-31-1359 FAX:0422-31-5487
2008年2月26日 国立天文台・広報室