七夕は広く知られた伝統行事で、いまも根強い人気がありますが、かつて日本古来の七夕行事は、太陰太陽暦(天保暦)による七月七日に行われていました。国立天文台では、2001年から、この伝統的七夕の日を広く報じていくことにしていますが、今年は7月31日となります。
伝統的な七夕の夜には、笹飾りをしたり、人形を飾ったりする風習がいまでも残っています。そのような七夕の風習が本来はどのような話で、どのようにして伝わり、現在の形になるまでどのように変化してきたのか、あるいはどうして七月七日なのか、なぜ天の川を挟んで二星が逢うという話なのか、などの興味深い観点についての講演会が、下記のように開催されることになりました。講師の勝俣隆(かつまたたかし)・長崎大学教授は、上代・中世文学の専門家ですが、「星座で読み解く日本神話」(大修館書店あじあブックス023)など、神話と星座を結びつける独自の解釈で注目され、国立天文台でも講演をされています。平成18年度の古事記学会大会での講演ですが、一般へも公開されるとのことですので、ご興味のある方は参加されてみてはいかがでしょうか。
記 平成18年度古事記学会大会 公開講演会 「七夕伝説の発生と変容」 長崎大学教授 勝俣 隆 「日宋文化交流と文献研究の変容について」 國學院大學教授 嵐 義人 日時 平成18年6月17日(土)午後1時15分から 場所 長崎大学中部(なかべ)講堂(文教キャンパス) 〒852-8521 長崎市文教町1-14 料金 聴講、資料ともに無料 その他 他にも、別の講演と、翌日の神話等に関する様々な研究発表があり、 すべて聴講は自由です。ご希望の方は、懇親会(6000円)にも参加で きます。事前の申込みは特に必要ありません。当日、直接会場にお越 し下さい。
2006年5月26日 国立天文台・広報室