国立天文台編の「理科年表 環境編」(第2版、373頁)が、2006年1月30日に発売されました。これは理科年表の本編の別冊として発行したものです。
近年、オゾンホールや地球温暖化など、地球環境への科学的、社会的関心が非常に高まってきました。従来の理科年表にも、部分的に環境についてのデータが取り入れられていましたが、環境問題は元々学際的な分野でしたので、理科年表編集委員会委員の間でも、環境部を天文部や物理/化学部と同じような、独立の部門にしたいという希望が強くなってきました。そこで、理科年表編集委員会の中に環境部会(委員長・浅島誠(あさしままこと)東京大学教授)が設けられ、数年に及ぶ検討の結果、2005年版から「理科年表」本編の中に環境部が新設されました。幸い、環境部の新設は各界の皆さまから好評をもって迎えられました。
しかし、「理科年表」本編は以前からかなりの厚さに達していたために、環境部には基本的で重要なデータしか収録できませんでした。そのため、2005年「理科年表」の台長序文には、新たに環境データだけを扱った別冊が準備中であると予告 されています。今回の「理科年表 環境編」(第2版)はその予告を実現したものです。
本書発刊の目的と背景、収録データの編集方針などは、「理科年表 環境編」(第2版)の序文をご覧下さい。
参考のため、目次の大項目を以下に掲げておきます。
本書は、大学・研究所、各省庁・研究機関における多くの研究者の方々の協力のもとに生まれました。本書が社会のさまざまな場面・場所で利用され、深刻化が懸念される地球環境への問題提起と改善への一歩となることを、国立天文台は願っています。
2006年2月2日 国立天文台・広報室