国立天文台のALMA(アルマ)計画の近況とこれからの講演会

 国立天文台のALMA(アルマ)計画に関心をお持ちの皆さま

 国立天文台が進めているALMA計画の近況報告と、これから行われる一般向け講演会等についての案内をお送りします。

【近況報告】

 今回もまたサンチャゴよりお送りします。こちらは3月の第2土曜日の深夜から冬時間に戻りましたので、日本との時差は現在マイナス13時間です。そろそろ朝夕は冷えるようになってきており、オフィスから望むアンデスの山並みも次第に白みを帯びてきています。サンチャゴは盆地状になっており、風が吹かない冬は、サンチャゴに暮らす人間にとっては、世界一との悪評もあるスモッグが心配な季節でもあります。

 国内では機器の開発が着々と進められています。

 相関器については昨年すでにご報告したとおり、昨年度から3年間の製造契約が締結され、国内のメーカにおいて製造が進められています。

 アンテナに関しても12メートル アンテナ3台分について国内メーカとの契約が締結され、製造が開始されました。

 ミリ波帯・サブミリ波帯の受信機も国立天文台を中心として順調に開発が進められています。

 国立天文台では現在約60名の体制でプロジェクトを進めており、スタッフの公募も適宜行っています(公募情報はウェッブ上にも掲載)。

 また、三鷹の展示室は3月に更新され、ALMAの展示も最新の状況を反映したものに差し替えられました。

 チリ北部の標高2900メートルにある山麓施設でも、工事が本格化しています。

 ALMAの完成とそれを用いた研究の早期実現に向けて、引き続き皆様のご支援をお願いいたします。

【一般向け講演会・施設公開・展示等】

◎プラネタリウム一般投影「南天の星空」
日時:2005年 3月 1日(火)〜 5月29日(日)
場所:大阪市立科学館
◎プラネタリウム一般公開「ALMA 〜 見えない宇宙への挑戦 〜」
日時:2005年 3月12日(土)〜 5月29日(日) 場所:川口市立科学館
◎プラネタリウム一般投影「南半球の星空」
日時:2005年 4月16日(土)〜 7月10日(日)
場所:葛飾区郷土と天文の博物館
◎JUNKU連続トークセッション
「私たちは暗黒宇宙から生まれた 〜 ALMAが解き明かす宇宙の全貌 〜」
日時:2005年 5月12日(木) 18:30〜
場所:ジュンク堂書店池袋本店
◎かつしか天文セミナー「電波で探る惑星の誕生」
日時:2005年 7月 9日(土) 17:00〜19:00
場所:葛飾区郷土と天文の博物館
◎国立天文台 野辺山地区 特別公開 「(テーマ未定)」
日時:2005年 8月20日(土) 9:30〜16:00
場所:国立天文台 野辺山
◎国立天文台 三鷹地区 特別公開 「国立天文台とアインシュタイン」
日時:2005年10月15日(土) 10:00〜19:00
場所:国立天文台 三鷹

※最新情報についてはALMAのホームページをご覧下さい。

参照

2005年5月10日            国立天文台・広報普及室

転載:ふくはらなおひと(福原直人)