2004年9月30日
- 国立天文台 アストロ・トピックス: 南米ペルー電波望遠鏡建設計画への協力のお願い
- ジャコビニ流星群について。今年は予想外に出現するかも、という予想があります。日本はどうも条件が悪いのですが。
- ヨーロッパ南天天文台でトータチスを撮影。
- はくちょう座とケフェウス座との境界に位置するNGC 6946に、今年2番目に明るい超新星2004etが出現しています。イタリアのStefano Morettiさんが9月27日に撮影した画像から発見。
- VSOLJニュース 第130号『NGC 6946に明るい超新星2004etが出現』
- [星図/PNG] SN 2004et の位置(R.A. = 20h35m25s.4,Decl. = +60o07'17".6, CBET 95による)
- マーズ・エクスプレスに撮影による、マリネリス峡谷の立体写真が公開されています。
- 日本惑星協会トピックス。
*マーズ・ローバー・ミッションさらに半年間延長
*マーズ・グローバル・サーベイヤー第3次ミッションへ
*Fリングと羊飼い衛星プロメテウス - 筑波宇宙センター一般公開。10月2日
![[星図/PNG] SN 2004et の位置](image/2004/sn_2004et_map.png){kind=link}
2004年9月29日
- 中秋の名月(昨日)にちなんでというわけじゃないですが、オーストラリアには、満月の夜に「月への階段」が現れる街があります。有名かな。
- 階段はありませんが、月まで3キロの地点が、日本にあります。有名かな。
静岡県で国道152号線から県道360号に入ったところだそうです。つまり静岡県道360号は月までいけます。
- 兵庫県三日月町の山には、すぐにわかる大きな三日月があります。夜には光ります。時々流れ星も流れます。
- 三日月町ホームページ
- 三方里山イルミネーション - 写真が小さいのが残念。実物はとても大きいです。
- 三日月町ホームページ
- マーズ・エクスプレスの観測から、太陽風が火星大気のかなり奥にまで侵入し、同時に火星電離層の酸素イオンの一部が火星脱出速度の10倍にまでかそくされていることがわかったとのこと。火星の大気や水が失われていったことの説明につながる可能性があるとのこと。
2004年9月28日
中秋の名月です。
- ハッブル宇宙望遠鏡による、ハッブル・ウルトラ・ディープフィールドの画像。早い時期の銀河がたくさん映っています。
- 冥王星は惑星か否か、研究者へのアンケート結果。
あなたならどれを選びますか。
- [Astronomy Picture of the Day] M42オリオン星雲。
絵かと思いました。
- 9月29日、小惑星（4179）トータチスが地球に接近します。
記憶に間違いなければ、地球接近小天体が世間で騒がれるようになったはしりの天体でした。
- マースエクスプレスが撮影した、火星のソリス平原の画像が公開されています。
- Wired News: 火星への有人飛行に向けて、ミッション中の食料を供給する方法について研究が進められています。
2004年9月27日
- ペルーで、休止中の32メートルパラボラアンテナを電波望遠鏡として利用する計画が進められています。日本の国立天文台が機材面などを支援していますが、ペルー側で負担する運用経費の目処が立っていません。支援が求められています。ぜひ募金をお願いします。
あの(ってわかるかな)石塚睦さん、ホセ・イシヅカさん父子が積極的に進めている計画です。
2004年9月26日
- 共同通信は、国立天文台による「天の川創成プロジェクト」について報じています。天の川銀河の誕生からこれまでをコンピュータ上で精密に再現しようと言うプロジェクトです。
- 共同通信 (Yahoo!News 9月25日): 天の川誕生を丸ごと再現へ 国立天文台が初の挑戦
- 【関連リンク】日本天文学会 2004年秋季年会 講演プログラム - 天の川創成プロジェクト関係の講演もありました。
- チャンドラの観測。Mouse と呼ばれている天体で、約55光年におよぶ尻尾を持っています。
- 今更ですが、春分・秋分の日は年によって変わります。来年は今年と同じですが、2006年は春分の日は3月21日になる見込みです。(あくまで見込みです。正式には、前年2月第一週の官報に掲載されます)
2004年9月25日
- 国立天文台 アストロ・トピックス: 板垣さんの超新星2004eo発見について。
- NASAとESOのチームは、X線観測衛星XMM-Newtonを使った観測で、2つの銀河団が衝突・合体したところを観測。「うみへび座」のAbell 754で、観測された中では、宇宙で最大規模の現象で、放出されたエネルギーはビッグバンに次ぐ規模とのこと。
2004年9月23日(秋分)
- 東北大学の谷口義明助教授とカリフォルニア工科大学のニコラス・スコビル博士らのグループによる、大きな銀河に破壊されつつある矮小銀河の発見(9月22日)について。
- 東京大学の天文学教育研究センターの松永氏、中田教授らが、野辺山45m電波望遠鏡を使って球状星団の古い星を観測、進化の最後に膨張した星が大量のガスを放出する際に出す一酸化珪素メーザーを検出。球状星団の古い星の最期についてこれまでの常識を覆すことになったとのこと。
太陽の最後も同じ?
- 8月12日のペルセウス座流星群に関連した月面衝突発光の撮影画像。石田正行さんによるもの。
同じ発光を複数の観測者が目撃していることから、月面衝突発光であることは間違いないとのことです。
- JAXA宇宙科学研究本部と情報通信研究機構、惑星探査機軌道決定を想定した初VLBI観測に成功。
2004年9月22日
- 日本天文学会2004年秋季年会、開催中です。
- 報道によれば、谷口義明・東北大助教授らの研究グループが、すばる望遠鏡による観測で、大規模銀河に飲み込まれる途中の小規模銀河を撮影したとのこと。
- Wired News: 宇宙関連ニュース3題。「小惑星が地球接近」「2010年宇宙の謎」「スペースシャトル『コロンビア』の部品発見」
- 日本科学未来館のイベント「中秋の名月 未来館でお月見！ - 人類が月に降り立って35年 -」。9月22日〜27日。普段、地球の観測データを映しているGeo-Cosmosが月に変わるとのこと。
2004年9月21日
- 土星に出現した白斑を仙台市天文台が観測。今回の出現の観測は同天文台が一番早かったとのこと。
- 10月14日は部分日食があります。全国で見られるようですが、北の方ほど食が深くなります。
- 横浜こども科学館: ２００４年１０月１４日の部分日食
- 横浜こども科学館: 部分日食の安全な観察のしかた - 対策していない望遠鏡・双眼鏡で覗いてはいけないのはもちろんですが、肉眼で見つめたり、色下敷きを通してみたりするのも危険です。望遠鏡のファインダーももちろん危険なので、お子様がいるときは特に注意してください(もちろん大人も)。
- たぶん世界で一番大きな双眼鏡(The Large Binocular Telescope; LBT)の開所式が、今年10月15日に執り行われるとのことです。
2004年9月20日
- 山形市の板垣公一さんは、9月17.59日（世界時）の観測から、「いるか座」のNGC 6928に17.8等の超新星を発見しました。(SN 2004eo)
- VSOLJニュース 第129号『板垣さんが超新星2004eoを発見』
- [星図/PNG] SN 2004eo の位置(R.A. = 20h32m54s.19, Decl. = +9o55'42".7)
発見画像![[JPEG]](image/2004/itagaki/sn_2004eo.jpg)
クリックで拡大(434x394)
画像中の印は福原による。発見日時 2004年09月17.49979日UT 板垣さんによる位置 R.A.=20 32 54.19,
Decl=+09 55 42.7板垣さんによれば、9月19日21時JSTには、16.9Rと明るくなっていたとのこと。
- 日本科学未来館でのMEGASTAR-II cosmosによる番組「新しい眺め」は、土日祝日の上映回数が18日より増えたとのこと。
- H-IIA用個体ロケットブースターの改良したノズルの実機大モータデータ取得試験は予定通り終了。
- 茨城県の中小企業15社が「小型ロケットビジネス研究会」を設立。小型衛星打ち上げ用のロケットの事業可能性を探るとのこと。
![[星図/PNG] SN 2004eo の位置](image/2004/sn_2004eo_map.png){kind=link}
2004年9月18日
- カッシーニ撮影。木星ではなく土星の表面の模様です。きれいな波模様が撮影されています。
- 共同通信によれば、福井康雄名大教授らによる、電波望遠鏡「なんてん」による観測で、大マゼラン雲では40パーセントの分子雲で星が作られていないことがわかったとのこと。
- 時事通信によると、太陽とその惑星は宇宙空間の水素などの希薄なガスからできた、という説を理論的に説明することに、圦本尚義東工大助教授と倉本圭北大助教授が成功したとのことです。
2004年9月17日
2004年9月16日
- ヨーロッパ南天天文台ラ・シラ観測所の空に広がる天の川。
ディッシュに星が映ってます。
- アストロアーツ: ハッブル望遠鏡によるキャッツアイ星雲の観測(9月11日)について。
- 日本惑星協会トピックス。
*土星に新しいリング
*太陽風サンプルの一部は無事
*探査機マーズ・オデッセイ2次ミッションへ
2004年9月15日
- 毎日新聞によると、滋賀県のダイニックアストロパーク天究館で、ペルセウス座流星群の流星が月面に衝突して発生した発光現象の撮影に成功したとのこと。
- アストロアーツ: Spitzer 望遠鏡によるアンテナ銀河の観測(9月9日)について。
- [Astronomy Picture of the Day] 地表に激突した、ジェネシスの回収カプセル。
- 第8回ディスカバリーパーク焼津天体写真コンテスト。10月31日締め切り。
- [カッシーニ] 土星と、その衛星のうち5個を撮影した画像。
2004年9月14日
- IPmedia ニュース: 日本の天文学の取り組みを紹介。「バーチャル天文台構想」、小惑星探査ロボット「ミネルバ」、「4次元デジタル宇宙シアター」の三題。
- 国立天文台 SOLAR-B推進室のWeｂサイト。
- Wired Newsは、ジェネシスの採取したサンプルは少なくとも一部は無事だったと報じています。
- 加古川宇宙科学同好会 恒例の1泊の天体観測会。10月23日〜24日。西はりま天文台にて。
2004年9月13日
- ヨーロッパとアメリカの研究者のグループは、ヨーロッパ南天天文台の VLTの一基、Yepun 望遠鏡を使って4月に行った観測で、「うみへび座」にある褐色矮星 2M1207 のごく近くにかすかな赤い光点を検出しました。惑星の可能性があるようです。
ついに太陽系外惑星を「直接見た」ことになるのでしょうか。
- ジェネシスの試料の回収状況。
- 10月6日前後はジャコビニ流星群に注目です。
- 佐治天文台ニュース: C/2004 R2(ASAS)彗星について。
2004年9月11日
- 変光星の自動サーベイシステムであるASAS（All Sky Automated Survey)が彗星を発見しました。10月7日に近日点を通過する見込みで、今後急速に明るくなると見られていますが、近日点距離が0.11天文単位と太陽に近く、消滅する可能性もあります。近日点通過前後はSOHOのコロナグラフの視野に入ります。(C/2004R2; ASAS)
- カッシーニの観測で、土星に新しい環と、2個の衛星が発見されました。新しい環は衛星アトラスと同じ軌道のようです。(S/2004 S 3, S/2004 S 4, R/2004 S 1 = 環のことです)
- IAUC 8401: S/2004 S 3, S/2004 S 4,, R/2004 S 1; 2004eg, 2004eh,, 2004ei
- NASA: Cassini Discovers Ring and One, Possibly Two, Objects at Saturn
環って、R/ なんですね。
- ジェネシスのカプセルの調査が進められています。
試料がより多く回収されるといいですね。
- ジェミニ北望遠鏡が撮影したステファンの五つ子。
- ハッブル望遠鏡が撮影したキャッツアイ星雲(NGC 6543)。
- 先日のハリケーン「フランシス」による、ケネディ宇宙センターの被害状況。
- DSPACEコラム。「月の地名「タイゾー」って誰？」。
- DSPACE/コラム - 「月の地名「タイゾー」って誰？」を参照
2004年9月10日
- ジェネシスのカプセルは、空中での回収に失敗し、砂漠に激突しました。パラシュートに異常があった模様です。地上に落ちたカプセルは回収され、試料が残っているか調査するようです。
- 国立天文台・アストロ・トピックス: 明るくなるかもしれないマックホルツ彗星(C/2004 Q2)について。
- チャンドラによる、ろ座銀河団(Fornax cluster)の観測。
- Fornax Cluster: Motions of Nearby Galaxy Cluster Reveal Presence of Hidden Superstructure
- 【参考】ろ座銀河団(Fornax cluster)
「Fornax cluster」は「ろ座銀河団」でよろしいでしょうか。
- ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたエイ星雲(Henize 1357)。
- 宇宙科学研究本部、将来の惑星探査などで有用となる、大気突入飛行体の実験をおこなったとのこと。
2004年9月9日
R. H. McNaught さんはアメリカではなくオーストラリアです。指摘下さった人に感謝します。
- 10月3日未明、小惑星「(141)Lumen」による9.4等星の食があります。絶好の観測条件とのこと。
- 探査機ジェネシスが採取した太陽風の粒子のサンプルが、まもなく地球に到着します。スタントパイロットがヘリコプターで空中でカプセルを回収する作業が予定されています。また、その瞬間の生放送も予定されています。
- JPL: NASA a 'Go' for Midair Capture of Samples from the Sun
- JPL Genesis Webcasts - 生放送のページ？
- 日本惑星協会: 太陽のサンプルが地球にやってくる！
- Wired News: 宇宙探査カプセルを空中キャッチ、決定的瞬間を生放送
日本時間8日深夜からなので、この記事を目にされたころはもう終わっているかもしれません。
- Spitzer赤外線宇宙望遠鏡、アンテナ銀河を撮影。
- アストロアーツ: 太陽のコロナが、太陽表面よりもはるかに温度が高くなる「コロナ加熱」について。
- 「宇宙の日」記念行事、作文絵画コンテストの最終審査結果
- 「準天頂衛星システムを利用した高精度測位実験システム」のWebサイト。
- ぐんま天文台の現在の空。
2004年9月8日
- ハリケーン「フランシス」の来襲で、ケネディ宇宙センターに被害が出ています。VABの壁面パネルが飛び、シャトルの耐熱タイルの工場にも被害があったようです。シャトルの運航再開に影響が懸念されています。
- カッシーニ撮影による、土星の輪の温度分布(9月7日)について
- オーストラリアの R. H. McNaught さんが9月2日の観測で17等級の彗星を発見しました。その後の観測から、公転周期5.4年の楕円軌道が計算されました。(P/2004 R1)
- IAUC 8398: 2004 R1; C/2002 K11, P2-5; C/2004 Q2
- IAUC 8400: P/2004 R1; 2002hh
- MPEC R24: COMET P/2004 R1 (McNAUGHT)
- CBAT/MPC/ICQ: Observable Comets: P/2004 R1 (McNaught)
残念ながら明るくはならないようです。
(2004/09/08訂正:アメリカではなくオーストラリアでした)
2004年9月7日
- C/2004 Q2 (Machholz)彗星の新しい軌道要素。
- 日本科学未来館の「展示の前で研究者に会おう」の宇宙の日特別企画。「ロケットエンジンと極低温トライボロジー」。9月12日。
- NASA、カッシーニが赤外線で撮影した土星の輪を温度別に着色した画像を公開。
2004年9月4日
- SETI@homeプロジェクトによる解析で地球外文明からの可能性の高い信号が見つかった、と、いくつかの報道機関から報じられています。しかし、米惑星協会の記事(SETI@homeのwebサイトからリンクされています)は、それを否定しています。
報道記事の一部。
- 9月 2日 21時46分、徳島市内や三重県桑名市で火球の目撃情報。徳島海南天文台も撮影。
- 徳島海南天文台 - 「話題の大火球」→「2004年9月2日 21:46:49 出現の火球」
- 板垣公一さん発見の超新星2004djをハッブル宇宙望遠鏡が撮影。
- 上野裕司さんによる、春から夏にかけての銀河3点。ハッブル宇宙望遠鏡の撮影で有名な、リング状の銀河「Hoag's Object」の撮影に成功されています。
- 佐治天文台: C/2004 Q2 (Machholz)彗星について。
2004年9月3日
- 国立天文台・アストロ・トピックス: ヨーロッパ南天天文台やアメリカのチームによる、これまでで最小、かつ地球のような岩石質かもしれない太陽系外惑星の発見について。
- 彗星の「汚れた雪玉」説を提唱した、フレッド・ホイップル博士、8月30日に逝去。97歳。
- 国立天文台 アストロ・トピックス No.45 『ホイップル博士の訃報』
- CfA: Fred Whipple, World-Renowned Harvard and Smithsonian Astronomer, Dies
謹んでご冥福をお祈りします。
- ステラナビゲータ Ver.7、10月8日に発売決定。公式ガイドブックも。
- 赤外線天文衛星ASTRO-Fのプロジェクトトピックス更新。
- 日本惑星協会トピックス。
*スピリット、最大規模の水の証拠を発見？
*今月8日、太陽のサンプルがはじめて地球に到着
*探査機カッシニが土星の小衛星を発見
*今年も大盛況だったJAXAの一般公開
2004年9月2日
- NASAによる、新種の太陽系外惑星発見の発表について。正確には、発見された惑星は2個です。しし座の方向30光年の位置にある Gliese 436 と、かに座55番星にそれぞれ発見されました。 Gliese 436 はM型矮星です。かに座55番星は既に3個の惑星が発見されていて、今回で4個目となります。
- NASA: Scientists Discover First of a New Class of Extrasolar Planets
- asahi.com(9月1日): 太陽系外で初の小型惑星３個発見 ＮＡＳＡなど相次ぎ - 先日のヨーロッパ南天天文台での発見についても触れられています
昨日は、Glese 436 の方が抜けていました。すみません。
- 日本が計画中の月探査機セレーネのペーパークラフト。
2004年9月1日 7:30
2004年9月1日
- NASAは、新種の太陽系外惑星発見に関する発表を、アメリカ東部夏時間の8月31日午後1時(日本時間9月1日午前2時)に行うと発表しています。
- Wired News。ヨーロッパ南天天文台での観測で、これまで発見されているものの中で最小の太陽系外惑星を発見した(2004年8月24日)ことについて。
- アストロアーツ。チャンドラによる超新星残骸カシオペヤ座Aの観測(8月25日)について。
- 朝日新聞にプラネタリウムの特集記事。