【転載】国立天文台・天文ニュース(592)
宇宙は昔から人々の興味を引きつけてきました。それは、自分を取り囲む世界がどうなっているか知りたいという、本能的な好奇心の対象でもあり、同時に宇宙の歴史の中で地球がどのように作られ、それが自分を含む生命を育んだかという、自分のルーツを探る知的な旅だからでもあるのでしょう。現代の天文学は、まさにそれらの問いに答えようとしています。
本シンポジウムは、特定領域研究(A)「マゼラン星雲大研究」の成果を柱とし、「すばる」望遠鏡の最新の観測結果も交えながら、銀河・星・惑星系の誕生の研究の最前線を市民のみなさんにわかりやすく解説し、成果を広く共有することをめざしています。「マゼラン星雲大研究」では、大学の研究室で手作りした観測機器や国内のメーカーと共同開発した望遠鏡を、チリのアンデス山中、南アフリカ、あるいはインドの高原に運んで観測を行いました。シンポジウム参加者は、これらの臨場感ある報告を聞きながら、手を動かし物を作って研究する科学の現場を疑似体験できます。それが、特に若い世代のみなさんが科学にいっそうの関心をもつきっかけとなるよう願っています。また、今まさに花開こうとしている惑星系形成の研究は、宇宙における生命の誕生ともつながっています。シンポジウムの最後に行うパネルディスカッションでは、宇宙の中での私たち生命の位置についても、聴衆の皆さんとともに考えたいと思います。
開催日:平成14年10月30日(水) 10:00〜17:10 および 平成14年10月31日(木) 10:00〜17:00 会 場:有楽町朝日ホール(東京) 千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン11F 代表者:国立天文台電波天文学研究系教授 長谷川 哲夫 プログラムの詳細、お申込み方法につきましては、 公開講座のインターネット・ウェッブ・ページをご覧ください。 http://www.kuba.co.jp/US17/galaxy.html 申込み・問い合わせ先: 〒102-0072 千代田区飯田橋4-6-5 NKS飯田橋ビル4F (株)クバプロ内『星の誕生』事務局 TEL 03-3238-1689 FAX 03-3238-1837 E-mail us17@kuba.co.jp
2002年10月17日 国立天文台・広報普及室
注:この天文ニュースは、本公開シンポジウム代表者の長谷川哲夫(はせがわてつお、国立天文台 電波天文学研究系 教授)さんにいただいた文章で作成しました。