【転載】国立天文台・天文ニュース(500)
山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんが超新星を発見しました。板垣さ んの超新星発見は、本年5月に続いて二回目です。
板垣さんは、CCDを装着した口径60センチの望遠鏡で、11月25日(日本時)未明 の観測撮像から、「りょうけん座」にある銀河NGC5033の北北西3分の位置に、 16.5等の超新星と思われる天体を発見しました。この発見は洲本市の中野主一 (なかのしゅいち)氏を通じて国際天文学連合へ報告され、その天体は超新星と 確認されました。認識符号は SN 2001 gd です。
八ヶ岳南麓天文台の串田嘉男(くしだよしお)さんの測定によりますと、 SN 2001 gdの精密位置は、
赤経 13h 13m 23.89s 赤緯 +36゜38' 17.7" (2000.0)
です。「1996年から2001年4月までに撮影した写真では、この位置に星は見えて いなかったと」串田さんは述べています。ただしNGC 5033には、過去に、 SN 1950CおよびSN 1985L の二つの超新星出現が記録されています。
なお、この超新星SN 2001 gd は、イタリア、コルチナ・ダンペッツオのディ メイ(Dimai,A)が、11月25日14時(日本時)に、口径51センチの望遠鏡により、 16.4等の明るさで独立に発見しています。