【転載】国立天文台・天文ニュース(221)
アリゾナ大学のスパー(Spahr,T.B.)は、口径41センチのシュミット望遠鏡で、カタリナ掃天観測中、11月16日、「エリダヌス座」に16.5等の新彗星を発見しました。これは、彼が10月末に発見した P/1998 U4(Spahr)とは別の彗星です。新発見のこの彗星の認識符号は C/1998 W1、通称はスパー彗星です。 コマの直径は18秒、尾は見えないと報告され、南西に移動しています。
国際天文学連合回報によりますと、その後の各地の観測に基づいて求められた暫定放物線軌道と予測位置は、つぎのとおりです。しかし、この彗星は、短周期彗星の可能性もあるということです。
近日点通過時刻 = 1999 Feb.20.762 TT 近日点引数 = 18.976 昇交点黄経 = 92.924 (2000.0) 近日点距離 = 1.58362 AU 軌道傾斜角 = 29.332 日付 赤経(2000.0)赤緯 地心距離 日心距離 太陽離角 明るさ 1998 時 分 度 分 AU AU 度 等 Nov.18 4 32.23 -10 24.2 1.125 2.027 147.0 15.8 23 4 28.24 -9 36.7 1.075 1.987 148.9 15.6 28 4 23.69 -8 33.6 1.031 1.949 150.1 15.5 Dec. 3 4 18.74 -7 13.6 0.992 1.912 150.4 15.3参照
1998年11月19日 国立天文台・広報普及室