【転載】国立天文台・天文ニュース(189)

相つぐ新彗星の発見


 新彗星がたてつづけに発見されています。

 まず、6月24日に、アメリカ、月惑星研究所のラーセン(Larsen,Jeff)が、キットピークの口径0.9メートル、スペースウォツチ望遠鏡で、明るさ17.6等の C/1998 M3(Larsen)を「へびつかい座」に発見しました。発見前の5月26日にも観測されていたことがあとからわかりました。通称はラーセン彗星です。

 つづいてリニアチームが、6月25日に「わし座」の南の境界に近いところで、17等の彗星 C/1998 M4(LINEAR) を、また6月30日に「ペガスス座」で16等の彗星 C/1998 M5(LINEAR) を発見しました。この二つはいずれもリニア彗星です。

 さらに6月30日に、やはり月惑星研究所のモンテーニ(Montani,Joe)が、スペースウォッチ望遠鏡のイメージ・ディスプレイ・モニタ上で、「やぎ座」に、19等の彗星 C/1998 M6 を発見しました。

これらの4個は、残念ながらいずれも暗い彗星で、小望遠鏡ですぐに見える明るさではありません。以下に、MPECによってC/1998 M3の、またIAUCによってC/1998 M4 の暫定放物線軌道要素と予測位置を示します。

                             C/1998 M3(Larsen)
      近日点通過時刻 = 1998 July 19.9251TT   近日点引数 =  21.1177
                                             昇交点黄経 = 255.5207 (2000.0)
      近日点距離     = 5.766325 AU           軌道傾斜角 = 113.4049

      日付       赤経(2000.0)赤緯   地心距離   日心距離   太陽離角   明るさ
      1998       時  分    度  分         AU         AU         度       分
      July  6  16  8.74   +0 11 3     5.031      5.767      132.5     17.6
           16  16  2.27   +1  1.6     5.160      5.766      122.2     17.7
           26  15 57.07   +1 42.3     5.308      5.766      112.0     17.7
   Aug.  5  15 53.19   +2 14.4     5.468      5.767      102.1     17.8

                             C/1998 M4(LINEAR)
      近日点通過時刻 = 1997 Dec. 2.644TT     近日点引数 = 102.022
                                             昇交点黄経 =  93.080 (2000.0)
      近日点距離     = 2.47969 AU            軌道傾斜角 = 154.368

      日付       赤経(2000.0)赤緯   地心距離   日心距離   太陽離角   明るさ
      1998       時  分    度  分     AU         AU         度       等
      July  6  19 18.25  -12 17.0     2.367      3.370      168.7     16.6
           11  19  5.22  -13 17.2     2.379      3.404      170.4     16.7
           16  18 52.54  -14.14.6     2.442      3.438      166.5     16.8
           21  18 40.40  -15  8.5     2.500      3.473      160.2     16.9
           26  18 28.98  -15 58.6     2.572      3.508      153.2     17.0
参照

1998年7月2日          国立天文台・広報普及室


転載: ふくはら なおひと(福原直人) [自己紹介]

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